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2022年10月に話題になった改革案や園児の募金が年金ツイートの契機に-「年金」を含むツイートの投稿契機 (2022年12月)

保険研究部 主席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査部長 兼任 中嶋 邦夫
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図表2の「c: 参照_News等」は、前述の区分以外のツイートのうち、新聞やニュースのサイトへのリンクを含むツイートである。ニュースサイト等に掲載された記事を見て、記事の脇のアイコンから投稿した場合などが想定される。「d: 参照_News外」は他のサイトへのリンクを含むツイートである。
図表3を見ると、「c: 参照_News等」の投稿数と投稿者数は12月26日に突出して多く、他の日は変動が小さかった。 いいね数やリツイート数も26日に突出して多くなっていた。「d: 参照_News外」も「c: 参照_News等」と同様に26日にいずれの指標も突出して多く、「c: 参照_News等」との連動が見られなかった先月とは異なる傾向になっていた。
図表6の上段は、「c: 参照_News等」と「d: 参照_News外」に区分されたツイートからの参照数(参照対象へのリンクを含むツイートが投稿された数)が投稿日別に見て多かったリンク先である。最も多く参照されたのは、12月26日にYahoo!ニュースへ転載されたマネーポストWEBの年金改革案に関する記事で、転載元の記事とともに27日にも多く参照された。これ以外に参照が多かったのは、返信数が最も多かったツイートと同一であった。
図表6の下段は、リツイートが多かったツイートが参照したWebページである。参照数が最多だった記事へのリツイート数が多くなっていた。
図表2の「e: 単独発信」は、前述の区分以外のツイートで、投稿形態やリンクからは投稿契機を推測できない。図表3を見ると、いずれの指標においても、概ねどの日もこの区分が最も多い。投稿数や投稿者数は、「a: 返信tweet」と連動する傾向があり、12月15日や9日に突出していた。 いいね数やリツイート数は、他の区分と連動している日もあったが、独自の動きの日も多く見られた。
3 ―― 総括:特段のニュースはなく、年金を主な投稿契機にしたツイートは限定的
分析対象となった年金ツイートでは、次のような傾向が観察された。
- 2022年12月に投稿された年金ツイートの数は約13万件で、前月(約14万件)に引き続き、改革案が話題になった10月(約23万件)と比べて少なかった。
- 返信として投稿された年金ツイートでは、園児の募金に関するテレビニュースの内容を紹介するツイートへの返信が最多でリツイート数も最多だったが、年金が主な話題ではなかった。
- 引用リツイートとして投稿された年金ツイートでは障害年金に関する動画が話題になっていたが、引用数は限定的だった。
- 上記以外のリンクを含む年金ツイートでは、2022年10月に話題になった改革案(国民年金の拠出期間延長や調整期間一致)などを取り上げた記事が、最多の参照数とリツイート数を集めていた。
今回の期間では、リンクを含む年金ツイートで2022年10月に話題になった改革案(国民年金の拠出期間延長や調整期間一致)などを取り上げた記事が投稿の契機になっていた。これは特段のニュース(新しく判明した事実)ではなかったが、繰り返し報道されることで読者に報道内容が定着する可能性がある。
返信として投稿された年金ツイートやリンクを含む年金ツイートでは、園児の募金に関するテレビニュースを紹介するツイートが投稿の契機になっていた。このニュースでは年金が話題になっていなかったが、寄付されたお金が高齢者への訪問などに使われることがニュースの内容に含まれていた。Twitterのユーザーは高齢者と年金を結びつけて考える傾向がうかがわれる。
引用リツイートとして投稿された年金ツイートや返信として投稿された年金ツイートでは、障害年金に関するツイートが投稿の契機になっていた。Twitterのユーザーには障害年金に関心を持つ人々がある程度存在することがうかがわれる。
(2023年02月15日「基礎研レポート」)

03-3512-1859
- 【職歴】
1995年 日本生命保険相互会社入社
2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)
【社外委員等】
・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)
【加入団体等】
・生活経済学会、日本財政学会、ほか
・博士(経済学)
中嶋 邦夫のレポート
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