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企業のアルムナイネットワークは日本でも導入が進むのか-「去る者日々に疎し」から拡張された人的資本への再定義

総合政策研究部 主任研究員 小原 一隆
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FIFAワールドカップ・カタール大会の陰に隠れてしまった感があるが、日本のプロ野球では、今オフに、広島東洋カープ(以下「広島」)の長野久義選手の読売ジャイアンツへの移籍が話題を呼んだ。4シーズン振りの古巣復帰である。プロ野球においては、出戻りはさほど珍しいことではなく、他にも同様の事例がある。仮にアスリートとして肉体的にはピークを過ぎていたとしても、経験に裏打ちされた勝負強さや、その人徳がチームに与える好影響等、様々な要素で評価されてのことと言われる。
ところで、伝統的な日本企業の一般的な従業員においてはどうであろうか。多くがイメージするのは、未だに多くの企業の雇用慣行は基本的に新卒一括採用で、定年まで勤めあげることが主流であり、転職でその企業を離れた者は、「去る者は追わず」といった取扱いをされることもあり、元の企業への出戻りはかなり珍しいのではないだろうか。
しかし、昨今、先進的な取組をする企業においては、「アルムナイ」と呼ばれる制度の整備が進んでいる。
本稿では、一般にはまだなじみの薄いアルムナイについて簡単に確認するとともに、保守的と言われる我が国金融業界における導入状況を確認し、今後の展望について考察する。
■目次
1――はじめに
2――アルムナイとは何か
1|企業におけるアルムナイ
2|アルムナイネットワークの機能と目的
3――海外のアルムナイネットワーク
1|海外企業の導入例
2|海外企業の導入例(運営方法)
4――日本で導入する企業
1|事業法人の導入事例
2|金融機関の導入事例
3|アルムナイ採用以外の出戻り採用
5――導入のための前提
6――退職時の丁寧な対応が重要
7――終わりに
(2022年12月13日「基礎研レポート」)

03-3512-1864
- 【職歴】
1996年 日本生命保険相互会社入社
主に資産運用部門にて融資関連部署を歴任
(海外プロジェクトファイナンス、国内企業向け貸付等)
2022年 株式会社ニッセイ基礎研究所
【加入団体等】
・公益社団法人日本証券アナリスト協会
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