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東京都心オフィス賃料は下落継続。首都圏物流市場は空室率が5.2%に上昇-不動産クォータリー・レビュー2022年第3四半期
基礎研REPORT(冊子版)12月号[vol.309]

金融研究部 主任研究員 吉田 資
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1―経済動向と住宅市場
ニッセイ基礎研究所は、11月に経済見通しの改定を行った。実質GDP成長率は2022年度が1.6%、2023年度が1.0%、2024年度が1.6%と予想する。2023年度は、国内需要が底堅く推移するものの、海外経済の減速を背景に輸出が減少に転じることを主因として成長率は低下する。2024年度は海外経済の持ち直しを受けて輸出が増加に転じることから、成長率は高まるだろう。実質GDPが直近のピーク(2019年4-6月期)を回復するのは、2024年7-9月期になると予想する。
7-9月の首都圏のマンション新規発売戸数は5,466 戸(前年同期比▲11.9%)となった[図表1]。9月の平均価格は6,653万円(前年同月比+1.0%)となり、価格が上昇基調で推移するなか、販売戸数は減少している。
7-9月の首都圏の中古マンション成約件数は8,440件(前年同期比▲4.0%)となった。9月の平均価格は4,421万円(前年同月比+10.9%)と28ヶ月連続で上昇した。中古マンション市場では成約件数が伸び悩むなか在庫戸数が増加しつつあり、価格の上昇に実需が追い付いていない状況である。
2―地価動向
3―不動産サブセクターの動向
三幸エステート公表の「オフィスレント・インデックス」によると、第3四半期の東京都心部Aクラスビル成約賃料(月坪)は27,379円(前期比▲5.8%)に下落し、空室率は4.0%(前期比+0.2%)に上昇した[図表3]。三幸エステートは、「複数の新築ビルが空室を抱えて竣工したほか、オフィス戦略の見直しによる集約移転や部分解約に伴い空室が増加している」としている。
ニッセイ基礎研究所は、東京都心部Aクラスビルの賃料見通しを9月に改定した。オフィス需要は「オフィス勤務」と「在宅勤務」を組み合わせた働き方が定着し力強さを欠くなか、空室率は上昇基調で推移すると予測する。また、成約賃料は2021年の賃料を100とした場合、2022年は「93」、2023年は「91」、2026年は「88」となり、2013年の水準まで下落する見通しである。
4―J -REIT(不動産投信)市場
(2022年12月07日「基礎研マンスリー」)
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03-3512-1861
- 【職歴】
2007年 住信基礎研究所(現 三井住友トラスト基礎研究所)
2018年 ニッセイ基礎研究所
【加入団体等】
一般社団法人不動産証券化協会資格教育小委員会分科会委員(2020年度~)
吉田 資のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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