2022年08月02日

シナリオから見た気候変動問題-気候変動のシナリオ数は増加を続けている

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也

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■要旨

気候変動問題への注目度が高まりつつある。気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change, IPCC)は30年以上、この問題に関する国際的な議論をリードしてきた。今年9月には2022年版の統合報告書が公表される予定となっている。

報告書では、毎回、気候変動の見通しについて、複数のシナリオが示されてきた。それらのシナリオには、気候変動問題に対するそのときどきの考え方が映し出されている。本稿では、これまでのIPCCのシナリオの変遷をみることを通じて、この30年あまりの気候変動問題を振り返ることとしたい。

■目次

1――はじめに
2――IPCC
  1|IPCCは気候変動に関する科学的知見の評価を提供する
  2|IPCCには3つの作業部会がある
  3|IPCCは数年ごとに報告書を公表してきた
3――各報告書でのシナリオ
  1|FAR : 4つのシナリオを設定
  2|FAR (増補) : シナリオA近辺で6つのシナリオを設定
  3|SAR : 二酸化炭素排出量が安定するシナリオが5つ設定された
  4|TAR : 人間社会の将来について2つの軸の方向性を提示して、6つのシナリオを設定
  5|AR4 : 安定化レベルとして6つのカテゴリーを設定
  6|AR5 : “目的主導型”の経路を4つ設定
  7|AR6 : 将来の社会・経済の発展を仮定した経路を5つ設定
4――おわりに (私見)
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保険研究部   主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員

篠原 拓也 (しのはら たくや)

研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1992年 日本生命保険相互会社入社
     2014年 ニッセイ基礎研究所へ

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員

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