- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 不動産 >
- REIT(リート) >
- J-REIT市場の動向と収益見通し。今後5年間で+8%成長を見込む~コロナ禍で剥落した収益回復分を除けば、横ばいとなる見通し
2022年03月15日
■要旨
■目次
1――今年に入り、J-REIT市場は▲9%下落。世界的な金利上昇やウクライナ侵攻など悪材料が
重なる
2――保有不動産は物流施設の比率が拡大。1口当たり分配金は底打ちし、回復に向かう
3――各種シナリオを設定し、今後5年間のDPU成長率を試算する
1|保有オフィスビルのNOIは2021年上期よりマイナスに転じる
2|保有オフィスビルのNOI成長率は今後5年間で▲2%の見通し
3|賃貸マンションはテナント入替時の賃料上昇が大きく鈍化。東京23区は人口流出に転じる
4|コロナ禍による減収金額(2021年下期)は▲298億円。本格回復は2023年以降となる
見通し
5|借入利率の変動によるDPUへの寄与度は今後5年間でゼロとなる見通し
6|2021年は取得利回りが大きく低下。今後の外部成長はDPUにプラス1%寄与する見通し
7|今後5年間のDPU成長率は+8%(年率+1.6%)となる見通し
- J-REIT市場は、コロナ第6波や世界的な金利上昇、ウクライナ侵攻など悪材料が重なるなか、年初からの下落率は▲9%に拡大している。
- 外部環境の不透明感が高まる一方で、J-REIT市場のファンダメンタルズに大きな変化はみられない。1口当たりNAVは不動産価格の上昇により前年比3%増加し、「1口当たり分配金(DPU)」についても底打ちし、回復傾向にある。
- 本稿では、現在のコロナ禍におけるJ-REITの収益環境を確認したのち、各種シナリオを想定し、今後5年間のDPU成長率を試算した。
- 今後5年間のDPU成長率は+8%(年率1.6%)となり、業績の回復が期待できる結果となった。内訳は内部成長が7%、外部成長が1%、財務がゼロとなる。2022年は概ね横ばいで推移するものの、来年以降、回復に向かう見通しである。
- ただし、今後の成長ドライバーは、コロナ禍により剥落した収益の回復であり、この要因を除くとDPUは概ね横ばいで推移する見通しである。
■目次
1――今年に入り、J-REIT市場は▲9%下落。世界的な金利上昇やウクライナ侵攻など悪材料が
重なる
2――保有不動産は物流施設の比率が拡大。1口当たり分配金は底打ちし、回復に向かう
3――各種シナリオを設定し、今後5年間のDPU成長率を試算する
1|保有オフィスビルのNOIは2021年上期よりマイナスに転じる
2|保有オフィスビルのNOI成長率は今後5年間で▲2%の見通し
3|賃貸マンションはテナント入替時の賃料上昇が大きく鈍化。東京23区は人口流出に転じる
4|コロナ禍による減収金額(2021年下期)は▲298億円。本格回復は2023年以降となる
見通し
5|借入利率の変動によるDPUへの寄与度は今後5年間でゼロとなる見通し
6|2021年は取得利回りが大きく低下。今後の外部成長はDPUにプラス1%寄与する見通し
7|今後5年間のDPU成長率は+8%(年率+1.6%)となる見通し
(2022年03月15日「基礎研レポート」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1858
経歴
- 【職歴】
1993年 日本生命保険相互会社入社
2005年 ニッセイ基礎研究所
2019年4月より現職
【加入団体等】
・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員
岩佐 浩人のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/12/04 | Jリートの不動産運用で問われる「インフレ対応力」 | 岩佐 浩人 | ニッセイ年金ストラテジー |
2024/10/07 | J-REIT市場動向(2024年9月末)~オフィスセクターに光差すも、バリュエーションは依然として割安な水準~ | 岩佐 浩人 | 研究員の眼 |
2024/07/04 | 今年上期のJリート市場は▲4.6%下落。金利動向を睨んで投資家は様子見姿勢を継続~金融政策正常化に伴う金利上昇の影響は第2幕へ | 岩佐 浩人 | 研究員の眼 |
2024/06/07 | 東京オフィス市場は調整局面を脱する。ホテル市場は一段と改善-不動産クォータリー・レビュー2024年第1四半期 | 岩佐 浩人 | 基礎研マンスリー |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2025年01月17日
トランプ2.0とEU-促されるのはEUの分裂か結束か?- -
2025年01月17日
分権から四半世紀、自治体は医療・介護の改正に対応できるか-財政難、人材不足で漂う疲弊感、人口減に伴う機能低下にも懸念 -
2025年01月17日
可処分所得を下押しする家計負担の増加~インフレ下で求められるブラケットクリープへの対応~ -
2025年01月16日
iDeCo(個人型確定拠出年金)を有効活用する方法と注意点-拠出限度額引き上げで税制優遇の恩恵も大きく -
2025年01月16日
ロシアの物価状況(24年12月)-前年比伸び率は9%台半ばまで上昇
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【J-REIT市場の動向と収益見通し。今後5年間で+8%成長を見込む~コロナ禍で剥落した収益回復分を除けば、横ばいとなる見通し】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
J-REIT市場の動向と収益見通し。今後5年間で+8%成長を見込む~コロナ禍で剥落した収益回復分を除けば、横ばいとなる見通しのレポート Topへ