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世界各国の市場動向・金融政策(2022年2月)-露のウクライナ侵攻と経済・金融制裁の衝撃
経済研究部 主任研究員 高山 武士
3.MSCIの動き
10 ただし、名目実効為替レートは2月15日時点の前月末比で算出しており、ロシアによるウクライナ全面侵攻前の数値。
他の国ではG7のうち欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行で金融政策を決定する会合が開かれた。このうち、イングランド銀行では2会合連続の利上げが決定されている。ECBは金融政策方針の変更はされなかったが、これまで「可能性が非常に低い」としていた今年の利上げについて「データ次第」とし、インフレリスクへの意識が強まった。
それ以外の国では、ブラジル、チェコ、ポーランド、メキシコ、アルゼンチン、ハンガリーで政策金利の引き上げが決定された。
ハンガリーは9会合連続、ブラジルは8会合連続、チェコとメキシコは6会合連続、ポーランドは5会合連続の利上げであり、高インフレに対する中央銀行の引き締め姿勢が継続している。アルゼンチンは2か月連続の利上げであり、先月に引き続き債務再編交渉相手であるIMFの要請(高インフレへの対応)に応じた形と言える。
先進国・新興国と問わずインフレが加速する国が多いなか、足もとでは地政学的リスクが顕在化し、経済・金融制裁の副作用である資源高懸念や金融システムリスクといった形で顕在化している。各国中銀の物価安定に向けた舵取りの難易度は増していると言える。
11 Bank of Russia, Statement by Bank of Russia Governor Elvira Nabiullina in follow-up to Board of Directors meeting on 28 February 2022(2022年3月1日アクセス)。
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- 【職歴】
2002年 東京工業大学入学(理学部)
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
(2022年03月01日「経済・金融フラッシュ」)
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