2022年02月16日

女性活躍を支援するための女性の健康管理対策の充実を

生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任 金 明中

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■要旨
 
  • 女性活躍推進法等の一部を改正する法律が、2019年6月5日に公布され、2020年4月1日より、省令・指針を含めた改正内容が順次施行されている。
     
  • 女性活躍推進法の施行以降、女性の労働市場参加は増え、労働力人口と就業者に占める女性の割合は、それぞれ2016年の43.3%と43.5%から2021年には44.6%と44.7%に上昇した。
     
  • しかし、女性社員の「健康」という視点からは、未だサポートや社会の認知理解が十分ではなく、実際に働きやすい環境になっているとは言い難いのが現状である。
     
  • 女性は男性とは異なり、月経、PMS(月経前症候群)、更年期障害、婦人科ガンなど、女性特有の健康課題を抱えている。
     
  • 女性活躍の流れによりワーク・ライフ・バランス関連の取り組みは比較的進んでいることに比べて、女性特有の健康課題に対する取り組みは制度整備状況や認知度が低いのが現実である。
     
  • 女性がより元気に活躍できる社会を構築するためには、女性特有の健康課題に対する取り組みを充実させる必要がある。


■目次

1――女性活躍推進法の一部を改正
2――女性の労働市場参加は増加傾向
3――女性の健康管理に対する対策は不十分
4――政府が不妊治療への支援を強化、休暇制度等を整備する企業も増加傾向
5――結論にかえて
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生活研究部   上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任

金 明中 (きむ みょんじゅん)

研究・専門分野
高齢者雇用、不安定労働、働き方改革、貧困・格差、日韓社会政策比較、日韓経済比較、人的資源管理、基礎統計

経歴
  • プロフィール
    【職歴】
    独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年9月ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月から現職

    ・2011年~ 日本女子大学非常勤講師
    ・2015年~ 日本女子大学現代女性キャリア研究所特任研究員
    ・2021年~ 横浜市立大学非常勤講師
    ・2021年~ 専修大学非常勤講師
    ・2021年~ 日本大学非常勤講師
    ・2022年~ 亜細亜大学都市創造学部特任准教授
    ・2022年~ 慶應義塾大学非常勤講師
    ・2024年~ 関東学院大学非常勤講師

    ・2019年  労働政策研究会議準備委員会準備委員
           東アジア経済経営学会理事
    ・2021年  第36回韓日経済経営国際学術大会準備委員会準備委員

    【加入団体等】
    ・日本経済学会
    ・日本労務学会
    ・社会政策学会
    ・日本労使関係研究協会
    ・東アジア経済経営学会
    ・現代韓国朝鮮学会
    ・韓国人事管理学会
    ・博士(慶應義塾大学、商学)

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