- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 医療保険制度 >
- 診療報酬の換算レート-全国一律1点=10円の意義とは?
診療報酬の換算レート-全国一律1点=10円の意義とは?
保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也
日本では、公的医療保険制度の診療報酬において、1点=10円の換算レートが全国一律に適用されている。公的介護保険制度の介護報酬のような、地域ごとの物価水準の違いは、反映されていない。本稿では、その理由や経緯をみていくこととしたい。
■目次
1――はじめに
2――診療報酬制度の経緯
1|創設当初、診療報酬は道府県ごとに異なっていた
2|換算レートは変動方式から固定方式に変わった
3|国民皆保険実現の2年後に換算レートは全国一律となった
3――他の公定価格制度には地域差を設けているものもある
1|公的介護保険制度の介護報酬は、全国を8地域に区分して設定
2|国家公務員の地域手当は地域の民間賃金や物価を考慮して設定される
3|保育所運営費も、全国を8地域に区分して設定
4――諸外国の診療報酬においても地域差が設けられている
1|米国では、地域変数を用いて地域調整が行われる
2|英国では、全国標準価格表とは別に3種類の価格が認められている
3|ドイツでは、州ごとに単価が設定されている
4|フランスでは、外来医療の診察などの報酬が協約で決められている
5――診療報酬の換算レートに関する考察
1|1点=10円のまま変わらなかったことで、わかりやすさが浸透した
2|地方ほど勤務医の給与が高いことにより、全国一律でも公平性が確保されてきた
6――おわりに (私見)
保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員
篠原 拓也 (しのはら たくや)
研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務
03-3512-1823
- 【職歴】
1992年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所へ
【加入団体等】
・日本アクチュアリー会 正会員
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月24日
中国経済の現状と注目点-24年1~3月期は好調な出だしとなるも、勢いが持続するかは疑問 -
2024年04月24日
人手不足とインフレ・賃上げを考える -
2024年04月24日
米国でのiPhone競争法訴訟-司法省等が違法な独占確保につき訴え -
2024年04月23日
他国との再保険の監督に関する留意事項の検討(欧州)-EIOPAの声明 -
2024年04月23日
気候変動-温暖化の情報提示-気候変動問題の科学の専門家は“ドラマが少ない方向に誤る?”
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【診療報酬の換算レート-全国一律1点=10円の意義とは?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
診療報酬の換算レート-全国一律1点=10円の意義とは?のレポート Topへ