2021年07月20日

ワクチン接種意向は高まったが、副反応への不安は依然として高い~効果を認めつつも接種を躊躇している人をどう後押しするか

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子

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■要旨

本稿では、ニッセイ基礎研究所が定期的に実施した「第5回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査(2021年7月実施)」を使って、3月に実施した第4回調査以降、接種意向がどのように変化したか、接種を希望しない理由に変化があったかを分析した。その結果、「副反応の程度や症状についての情報が少ない」や「効果が明確ではない」は低下していたが、「副反応が心配」「将来的な安全性が確認できていないと思う」は低下していなかった。

すぐには接種を希望しない人においては、身近な人や医療従事者からの推奨、クーポンやポイントの付与、ワクチンパスポートの国内利用等が決断の後押しになる可能性があった。

■目次

1――はじめに
2――接種や接種予約は進んでいるが、「あまり接種したくない」「絶対に接種したくない」は
  5ポイントの低下にとどまる
3――すぐには接種を希望しない理由
  1|“安全性への不安”“ワクチン不要”“面倒”“順番待ち・様子見”“ワクチンの種類を選びたい”
  2|すぐには接種を希望しない最多の理由は「副反応が心配」。年齢が高い層で“安全性への
   不安”
  3|効果への認識は進み、副反応に関する情報も増えたが、「副反応が心配」は低下していない
4――ワクチン接種を後押しする手立てはあるか
  1|効果や安全性の説明、および身近な人や医療従事者の推奨、クーポンやポイントは後押しに
   なる可能性
  2|「ワクチンパスポート」も活用時期や場面によっては、“順番待ち・様子見”“面倒”を理由と
   する人の後押しになる可能性
5――おわりに
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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

村松 容子 (むらまつ ようこ)

研究・専門分野
健康・医療、生保市場調査

経歴
  • 【職歴】
     2003年 ニッセイ基礎研究所入社

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