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- 東証REIT指数(配当込み)は最高値を更新。物件価格もプラスに転換~市場は堅調も、各種ファンダメンタルズの動向に留意~
コラム
2021年07月01日
アセットタイプにみると、「コロナ前」は全てのセクターがプラスで、なかでも賃料が上昇局面にあったオフィス(+1.6%)と住宅(+2.1%)の伸びが目立っていた。これに対して、20年4月以降の「コロナ深刻期」では、甚大な被害を被ったホテル(▲3.9%)と商業施設(▲0.5%)が下落し、オフィス(+0.2%)と住宅(+0.4%)、物流施設(+0.3%)も上昇率が鈍化したことで、全体でマイナスに転じた。
しかし、「直近」はホテル(▲0.6%)と商業(▲0.4%)は引き続き下落したが、不動産売買市場で投資家の引き合いが強い住宅(+1.3%)と物流施設(+2.0%)が全体を牽引し、再びプラスに転換している。昨年3月にJリート市場が急落した際には、前回のリーマンショック時と同様、不動産価格への連鎖が心配されたが、どうやら杞憂に終わりそうである。
もっとも、直近の不動産価格の上昇は期待利回りの低下による効果が大きい。米国においてインフレリスクが高まるなか、世界の投資利回り基準となる米国金利の動向には十分留意したい。また、景気に対して遅行して動く不動産賃貸市況の底打ち時期は依然不透明で、不動産収益の悪化に対する警戒感は強い。足もとのJリート市場は堅調に推移しているが、引き続き各種ファンダメンタルズの動向を注意深く確認する必要がありそうだ。
1 東証REIT指数(配当込み)は6月29日に4,756となり、コロナ禍前の最高値4,681(20/2/20)を1年4カ月ぶりに更新した。
しかし、「直近」はホテル(▲0.6%)と商業(▲0.4%)は引き続き下落したが、不動産売買市場で投資家の引き合いが強い住宅(+1.3%)と物流施設(+2.0%)が全体を牽引し、再びプラスに転換している。昨年3月にJリート市場が急落した際には、前回のリーマンショック時と同様、不動産価格への連鎖が心配されたが、どうやら杞憂に終わりそうである。
もっとも、直近の不動産価格の上昇は期待利回りの低下による効果が大きい。米国においてインフレリスクが高まるなか、世界の投資利回り基準となる米国金利の動向には十分留意したい。また、景気に対して遅行して動く不動産賃貸市況の底打ち時期は依然不透明で、不動産収益の悪化に対する警戒感は強い。足もとのJリート市場は堅調に推移しているが、引き続き各種ファンダメンタルズの動向を注意深く確認する必要がありそうだ。
1 東証REIT指数(配当込み)は6月29日に4,756となり、コロナ禍前の最高値4,681(20/2/20)を1年4カ月ぶりに更新した。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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経歴
- 【職歴】
1993年 日本生命保険相互会社入社
2005年 ニッセイ基礎研究所
2019年4月より現職
【加入団体等】
・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員
(2021年07月01日「研究員の眼」)
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