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- 貿易統計21年4月-輸出は前年比で急増も、基調としては増勢ペースが鈍化
2021年05月20日
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1.前年の反動で輸出が高い伸び
財務省が5月20日に公表した貿易統計によると、21年4月の貿易収支は2,553億円の黒字となり、事前の市場予想(QUICK集計:1,438億円、当社予想は2,518億円)を若干上回る結果となった。輸出が、コロナ禍で前年に急速に落ち込んだ(20年4月:前年比▲21.9%)裏が出る形で、前年比38.0%(3月:同16.1%)の大幅な増加となり、輸入の伸び(前年比12.8%)を大きく上回ったことから、貿易収支は前年に比べ11,923億円の改善となった。
輸出の内訳を数量、価格に分けてみると、輸出数量が前年比28.4%(3月:同12.6%)、輸出価格が前年比7.4%(3月:同3.1%)、輸入の内訳は、輸入数量が前年比2.4%(3月:同3.9%)、輸入価格が前年比10.1%(3月:同1.8%)であった。
輸出の内訳を数量、価格に分けてみると、輸出数量が前年比28.4%(3月:同12.6%)、輸出価格が前年比7.4%(3月:同3.1%)、輸入の内訳は、輸入数量が前年比2.4%(3月:同3.9%)、輸入価格が前年比10.1%(3月:同1.8%)であった。
2.輸出の増勢ペースは鈍化
21年4月の輸出数量指数を地域別に見ると、米国向けが前年比37.8%(3月:同3.9%)、EU向けが前年比12.7%(3月:同▲6.9%)、アジア向けが前年比23.0%(3月:同20.4%)、うち中国向けが前年比29.3%(3月:同40.7%)となった。

輸出は全体としては20年夏場以降の増加傾向を維持しているが、すでにコロナ前の水準を回復していることもあり、そのペースは鈍化していると判断される。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年05月20日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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