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V字回復を示す米住宅市場-新型コロナで落ち込んだ後はV字回復、住宅販売などは前回の住宅バブル以来の水準に
経済研究部 主任研究員 窪谷 浩
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- 新型コロナ感染拡大の影響で米住宅市場は春先に大幅な落ち込みとなったものの、5月以降、住宅市場にはⅤ字回復がみられる。実際に、GDPにおける住宅投資は4-6月期に前期比年率▲35.6%となった後、7-9月期には+59.3%となり、新型コロナ流行前の水準を上回った。
- また、新築・中古住宅販売など多くの住宅関連指標は08年の金融危機の原因となった06年~07年の住宅バブル以来の水準に回復しており、住宅需給の逼迫を反映して足元では住宅価格の上昇に弾みがついている。
- 一方、住宅市場が好調な要因としては春先の落ち込みの反動に加え、史上最低水準まで低下した住宅ローン金利が挙げられる。また、在宅勤務の増加によって戸建て住宅需要が喚起されたとの指摘もされている。
- 住宅市場は、着工許可件数の増加などから当面は堅調な回復持続が見込まれる。しかしながら、中古住宅のローン返済額と所得を比較した住宅取得能力指数は足元で悪化に転じているほか、高い失業率を背景に住宅ローンの延滞率が急激に上昇するなど住宅市場の回復に水を差す懸念もある。このため、住宅市場の回復ペースは持続可能とは言えず、来年以降は回復ペースが鈍化しよう。
1.はじめに
2.米住宅市場の動向
(住宅投資・住宅着工件数)
:住宅投資、戸建ての着工件数は新型コロナ流行前の水準に回復
(新築・中古住宅販売):戸建て販売が好調、住宅需給が逼迫
(住宅価格):夏場以降の上昇が顕著
(住宅市場が好調な要因)
:住宅ローン金利の低下に加え、在宅勤務の増加が影響している可能性
3.今後の注目材料、見通し
(住宅取得能力):住宅価格の上昇から取得能力は低下
(住宅ローン延滞率、差し押さえ率):住宅ローン延滞率が統計開始以来最大の上昇
(今後の見通し):来年以降は住宅市場の回復ペースは鈍化へ
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