2020年10月27日

投資信託とは?~品揃えが豊富な金融商品

金融研究部 企業年金調査室長 年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任   梅内 俊樹

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Q1.つみたてNISAやiDeCoの購入対象に投資信託があります。投資信託って、どのような金融商品ですか?

■投資信託は株式や債券などに投資するパッケージ商品
投資信託は、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、資産運用の専門家が株式や債券などに投資する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて配分される仕組みの金融商品です。主な特徴として、1)資産運用の専門家が投資家に代わって運用すること、2)専門家による分散投資によりリスクが軽減されること、3)少額から投資できること、があります。一方で、投資信託の運用成績は市場環境などによって大きく変動します。元本が保証されている金融商品ではないため、投資信託の価額が上昇して利益が得られることもあれば、価額が下落して損をすることもあります。

投資信託には多様な商品があり、様々な切り口で区分されます。投資対象となる資産や地域の違いでは、「国内株式型」、「国内債券型」、「外国株式型」、「外国債券型」のほか、複数の資産に投資する「バランス型」と呼ばれる商品があります。一般に、債券よりも株式の方が、価格が大きく変動しやすいため、「国内株式型」や「外国株式型」は「国内債券型」や「外国債券型」に比べ、大きな値上がりが期待される一方で、経済環境が悪化する局面では大きく値下がりし易い傾向があります。

運用方針の違いでは、「インデックス型」と「アクティブ型」の2つのタイプがあります。「インデックス型」は、市場の平均的な値動きに連動した運用成果を目指す運用です。例えば、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)との連動を目指す「インデックス型」などがあります。専門家の手間が少ない分、信託報酬(運用会社等に支払う手数料)が低く抑えられた商品が多いといった特徴があります。

「アクティブ型」は、市場平均よりも高い運用収益を目指す投資信託です。運用担当者が投資先の候補となる企業や国を調査・分析し、利益が見込める投資先を発掘することで運用収益の向上を図る商品です。「インデックス型」に比べ、より高い運用収益を狙えるところに魅力があります。しかし、必ずしも市場平均を上回る運用収益が約束されているわけではありません。市場環境によっては、狙いとは反対の結果になることもある点には、注意が必要です。

Q2. 「バランス型」にはどんな特徴がありますか?どんなタイプの商品がありますか?

■「バランス型」は手軽に分散投資できる投資信託
投資の鉄則とされる複数資産を組み合わせる分散投資を、1つの商品を購入するだけで手軽に実践できる投資信託が「バランス型」です。

「バランス型」の投資信託は、資産配分の考え方の違いにより、「資産配分固定タイプ」と「資産配分変動タイプ」の2つに分けられます。このうち、「資産配分固定タイプ」は、「バランス型」のなかでも最も基本的な商品です。資産配分が予め決められた比率に維持される商品で、株式等への配分比率の違いによって「債券重視型」、「標準型」、「株式重視型」などのようにネーミングされた2~3種類の商品がシリーズ化されているのが通例です。元本割れを極力回避したいのであれば「債券重視型」、長期的な資産形成を目指すのであれば「株式重視型」といったように、投資家それぞれの運用目標や損失回避の考え方に合った商品選びができるように配慮されています。信託報酬(運用会社等に支払う手数料)が相対的に低廉という特長もあり、投資経験が浅い方でも利用しやすい投資信託です。

「資産配分変動タイプ」は、資産配分が状況に応じて変動するタイプで、「ターゲットデート型」や「リスクコントロール型」といった商品があります。「ターゲットデート型」は、将来の特定の時期をターゲットに設定し、ターゲットに向けて、株式のような価格変動性が相対的に大きい資産の配分比率を引き下げ、債券や短期金融資産のように価格変動性が相対的に小さい資産の配分比率を引き上げることで、損失発生リスクを計画的に低減しながら運用収益の拡大を目指す商品です。

ターゲットは、5年もしくは10年間隔で設定されるのが一般的で、ターゲットとして設定される年ごとに、別々の商品として提供されます。例えば、2030年、2035年、・・・、2060年といったような商品が同時に提供されます。複数ある商品のうち、定年退職する時期近くにターゲットが設定される商品を選ぶことによって、加齢にともなうリスク調整を自動化できるメリットがあります。こうしたリスク調整の考え方に賛同できる方にとって、とても便利な商品です。

「リスクコントロール型」は、市場環境に応じて資産配分を調整し、価格変動リスクをコントロールしながら、運用収益の着実な積み上げを狙う商品です。値上がりや値下がりが一定期間継続しやすいといった特性に着目して、損失を抑制しながら利益の拡大を目指す商品や、債券と株式の値動きが逆方向となり易いといった傾向を捉えて、債券と株式の損益を相殺しながら、利息や配当をベースとする安定的な運用収益の獲得を目指す商品などがあります。期待通りの運用成果が約束されているわけではありませんが、個人では難しい機動的な投資判断を運用の専門家に任せて、安定的な運用収益の拡大を図りたい場合に検討したい商品です。
図表1 「バランス型」の主な種類
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金融研究部   企業年金調査室長 年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任

梅内 俊樹 (うめうち としき)

研究・専門分野
リスク管理、年金運用

(2020年10月27日「ジェロントロジーレポート」)

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