2020年09月18日

米住宅着工・許可件数(20年8月)-着工件数は141.6万件、許可件数は147.0万件。着工、許可件数ともに市場予想を下回る

経済研究部 主任研究員   窪谷 浩

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1.結果の概要:着工、許可件数ともに前月から減少し、市場予想も下回る

9月17日、米国センサス局は8月の住宅着工、許可件数を発表した。住宅着工件数(季節調整済、年率)は141.6万件(前月改定値:149.2万件)と149.6万件から下方修正された前月値を下回ったほか、市場予想の148.8万件(Bloomberg集計の中央値)も下回った(図表1、図表3)。

住宅着工許可件数(季節調整済、年率)は147.0万件(前月改定値:148.3万件)と、こちらも149.5万件から下方修正された前月、市場予想の151.2万件を下回った(図表2、図表5)。
(図表1)住宅着工件数/(図表2)住宅着工許可件数

2.結果の評価:着工・許可件数ともに全体では前月比で減少も、戸建ては好調を維持

住宅着工件数の伸びは、前月比▲5.1%(前月:+17.9%)と4ヵ月ぶりにマイナスに転じた(図表3)。内訳をみると、戸建てが+4.1%(前月:+10.1%)と伸びが鈍化したものの、4ヵ月連続でプラスを維持した一方、集合住宅が▲22.7%(前月:+36.6%)と大幅なマイナスに転じて全体を押し下げた。

前年同月比では+2.8%(前月:+23.1%)と3ヵ月連続のプラスとなった。戸建てが+12.1%(前月:+12.1%)と2ヵ月連続で2桁の伸びを維持した一方、集合住宅は▲15.2%(前月:+51.6%)と前月に大幅なプラスとなった反動もあって、3ヵ月ぶりにマイナスに転じた。

地域別寄与度(前月比)は、中西部が+4.0%ポイント(前月:▲0.2%ポイント)と前月からプラスに転じたほか、西部が+4.0%ポイント(前月:+0.7%ポイント)とプラスを維持した。一方、北東部が▲2.9%ポイント(前月:+1.3%ポイント)、南部が▲10.1%ポイント(前月:+16.0%ポイント)とマイナスに転じた(図表4)。とくに南部は前月の反動もあって2桁の落ち込みとなった。
(図表3)住宅着工件数(伸び率)/(図表4)住宅着工許可件数前月比(寄与度)
先行指標である住宅着工許可件数は、前月比▲0.9%(前月:+17.9%)と4ヵ月ぶりにマイナスに転じた(図表5)。戸建てが+6.0%(前月:+16.3%)と4ヵ月連続となるプラスを維持したものの、集合住宅が▲14.2%(前月:+21.1%)とマイナスに転じて全体を押し下げた(図表6)。

前年同月比は▲0.1%(前月:+8.6%)とマイナスに転じた。こちらも戸建てが+15.6%(前月:+14.8%)とプラスを維持したものの、集合住宅が▲24.5%(前月:▲1.7%)と2桁のマイナスとなって全体を押し下げた。
(図表5)住宅着工許可件数(伸び率)/(図表6)住宅着工許可件数前月比(寄与度)
(図表7)住宅市場指数(項目別) 一方、全米建設業協会(NAHB)による戸建て新築住宅販売のセンチメントを示す住宅市場指数は、9月が83(前月:78)と前月比+5ポイント上昇し、2ヵ月連続で85年の統計開始以来最高を更新した(図表7)。

指数の内訳は販売現況が88(前月:84)、販売見込みが84(前月:78)、客足が73(前月:64)と3指数ともに統計開始以来最高となった。このため、戸建て新築住宅販売は非常に好調と言えよう。

もっとも、NAHBは木材価格が4月中旬から+170%上昇したとしており、住宅価格上昇が新築住宅販売の回復に水を差す可能性には注意したい。
 
 

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経済研究部   主任研究員

窪谷 浩 (くぼたに ひろし)

研究・専門分野
米国経済

(2020年09月18日「経済・金融フラッシュ」)

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【米住宅着工・許可件数(20年8月)-着工件数は141.6万件、許可件数は147.0万件。着工、許可件数ともに市場予想を下回る】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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