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2020年08月07日
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(質疑応答)
4 報告書では10%としている。
- マイナス金利は効果的でないかもしれないと言及しているが、マイナス金利の導入から市場の期待をそらす意図があるのか
- 道具箱(tool box)の中にはあるが、現在は使う予定はない
- (マイナス金利の導入で)対顧客金利がマイナスになった国はなく、資金調達における顧客預金の影響が大きければマイナス金利の導入による効果は弱まる
- (マイナス金利導入の)効果は景気サイクル時点にも依存し、ECBの分析によれば景気後退局面よりも景気上昇局面の方が効果的だろうとしている
- マイナス金利を導入しないのなら、その前には何をするのか
- 量的緩和の拡大など考えられるが、(金融政策に)順序、階層構造があるわけではない
- 量的緩和の拡大など考えられるが、(金融政策に)順序、階層構造があるわけではない
- どういう状況ならマイナス金利を導入するのか
- 他の中央銀行で実施されているマイナス金利を議論することは適当だが、機械的に導入はしない
- より金融緩和が必要な状況になれば、道具箱のあらゆる手段を検討する
- 見通しについて、OBRのシナリオより失業率が低いが(コロナ禍の)傷跡の程度はどの程度なのか、委員会の中で反対意見を持っている人がいたか
- OBRのシナリオは、失業者と非労働力人口の変化の合計を示していて、失業率と違う点に注意して欲しい
- 景気後退期には、失職者の25%程度が非労働力人口になる。OBRの予測数値は年末で9%近い雇用者減だと見られるが、我々の7.5%の失業率と実際には大きな違いはない
- 見通しは顕著に下方リスクがあり、予測誤差も通常の2倍以上の高さである
- こうした誤差は参加者の見解の違いを直接反映したものではなく、それぞれの持つ将来への不確実性の高さを表現している
- 需要のある仕事と失業者持つ能力の違いが構造的失業を生む、オンライン業者が生産性を向上させる、などの不確実性を示している
- 英国EU離脱(Brexit)に関する貿易交渉が合意に至らなかった場合にどのような影響があるかなど考えているか
- 見通しの中心は政府表明であるCETA(包括的経済貿易協定)形式の合意を年末までに行うことにもとづくが、代替シナリオであるWTO形式もリスクとして考慮している
- 貿易ではコロナ禍が貿易に及ぼす影響がより大きな問題であり、リスクであると見ている
- 高LTVの住宅ローン金利が上昇しているが、金融政策の伝播について懸念はあるか
- 貸し手がリスクを判断しているという点で驚くべきことではない
- 住宅価格は、当初下落したが回復が見られている
- 失業率の当初に懸念したほど深刻ではないが、改善ペースは非常にゆっくりだとしている。その理由について教えて欲しい
- 失業率の上昇に寄与しているのは、景気後退が労働集約的な部門に偏っているため
- 改善ペースは通常の景気回復時と大きな違いはない。比較的緩やかであるのは、雇用のマッチングの難しさが構造的・短期的失業に影響を与えているという背景がある
- 景気回復にとって、在宅勤務(working from home)をやめて会社に出社することはどの程度重要なのか
- 在宅勤務はイングランド銀行の活動範囲外のことである点は断っておく
- 経済への影響という観点からは、(在宅勤務で)うまく適応してきたと考えられる
- コロナ禍の影響が最も深刻なのは、人との接触を必要とする種類の労働で、低賃金の仕事が集中している点が、(今後の景気回復にとっては)重要だと考えている
- エコノミストが高頻度指標を強調しすぎているという意見もあるが、高頻度指標をどう思うか
- 高頻度指標は、GDPのように経済全体の尺度と違って、部分的であるため、過剰に解釈しないように注意しなければいけない
- 消費者支出など、月・週単位で特定のものを認識するには有用だったといえる
- 英国の7-9月期の落ち込みが、他の国と比較して大きかった理由を教えて欲しい
- コロナ禍と封じ込め政策のタイミングに大きく依存している。ロックダウンの時期と期間が、他の先進国より遅く、やや長かった
- 「社会的消費」を行う部門であるバー、レストラン、ホテル、娯楽等の割合が米国や欧州と比べてやや大きい。英国13%、米国11%、欧州9%4程度であることも影響している
- 2000億ポンドの資金不足見通しに対して、銀行融資が700億ということは、今後より多くの融資を必要とするということか
- (資金調達は)債務と株式に分けられ、銀行融資は(調達手段の)一部である点を指摘しておきたい
- また、企業は通常の年でも1000億ポンド程度の資不足を抱えていると思われる
4 報告書では10%としている。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2020年08月07日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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