2020年07月13日

超高齢社会の移動手段と課題~「交通空白」視点より「モビリティ」視点で交通体系の再検証を~

生活研究部 准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任   坊 美生子

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■要旨

高齢者ドライバーによる重大交通事故が後を絶たない。2022年からは、ボリュームの多い団塊世代が後期高齢者になってくることから、今後は事故の増加も懸念されている。しかし、高齢者が運転を続けている背景には、マイカーの代替手段が無いという事情もある。

モータリゼーションや人口減少の影響で、地方部を中心に路面バスは路線廃止が相次いできた。それを補完するように、自治体がコミュニティバスや乗り合いタクシーを運行し、白ナンバーの自家用車で輸送する自家用有償旅客運送、ボランティアによる送迎なども導入されてきた。しかし、いずれも数が十分ではない等の問題がある上、自分が住む地域で運行されていたとしても、健康な成人には利用できるが、歩行機能が低下した後期高齢者には困難だという場合がある。加齢による自立度の変化を調べた研究によって、70歳代半ば頃から、男女ともに大部分の人が、一人で外出して乗り物に乗ることに困難が生じてくることが分かっている。

交通政策においてはこれまで、当該地域が「交通空白地」かどうかという点から交通体系を議論することが多かったが、超高齢社会においては、高齢者の移動能力(=モビリティ)に焦点を当てて、仕組みを再検証する必要があるのではないだろうか。

■目次

0――はじめに
1――各種交通モードと課題
  1|事業用自動車(緑ナンバー)を用いた交通モード
  2|自家用車(白ナンバー)を用いた交通モード(有償)
  3|自家用車(白ナンバー)を用いた交通モード(無償)
2――高齢者に対する移動支援の必要性
  1|高齢者の移動能力
  2|小括
3――今後の展望~結びに替えて~
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生活研究部   准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

坊 美生子 (ぼう みおこ)

研究・専門分野
ジェロントロジー、モビリティ、まちづくり、労働

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レポート紹介

【超高齢社会の移動手段と課題~「交通空白」視点より「モビリティ」視点で交通体系の再検証を~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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