2018年08月10日

「保育所併設マンション」の建設は進むか~不動産からみた待機児童対策の現状と課題~

生活研究部 准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任 坊 美生子

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■要旨

増え続ける待機児童を解消するため、国は、開発事業者が大規模なマンションを建設する際、保育所を併設するよう要請する方針を示している。子育て世帯の急増に備え、あらかじめ、マンションの中に保育所のハコを確保しておこうというものである。果たして、この要請に応じて「保育所併設マンション」は増えるのだろか。

本稿では、開発事業者等への取材を通じて、保育所併設マンションには、保育所の床を誰が所有するか、管理運営で生じる問題にどう対処するかなど、様々な課題があることを浮き彫りにした。今後、待機児童解消対策の柱として、保育所併設マンションの建設推進を位置づけるならば、国が、これらの課題に応じた詳細なガイドラインを整備する必要があるのではないだろうか。

■目次

1――はじめに
2――保育所併設マンションとは
  1|マンションの住人が入れるとは限らない
  2|保育所併設マンションの仕組み
3――保育所併設マンションの事例とスキーム
   (1) 東京都江東区 「ブリリアマーレ有明タワー&ガーデン」
   (開発事業者:東京建物)
   (2) 東京都板橋区 「ブリリア大山パークフロント」(開発事業者:東京建物)
   (3) 東京都台東区 「ライオンズフォーシア蔵前」(開発事業者:大京)
   (4) 東京都大田区 「プラウドシティ大田六郷」(開発事業者:野村不動産)
4――保育所併設マンションの課題
  1|最大の鍵は保育所の権利関係
  2|将来的な保育所の用途変更
  3|自治体と開発事業者の間での早い段階からの情報共有
  4|保育所の管理運営に関する行政からのサポート
  5|開発事業者や住人へのインセンティブ
5―終わりに~結びにかえて~
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生活研究部   准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

坊 美生子 (ぼう みおこ)

研究・専門分野
中高年女性の雇用と暮らし、高齢者の移動サービス、ジェロントロジー

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