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- 記録的落ち込みを示す経済指標-新型コロナの影響に伴い、米経済は戦後最悪の状況に
2020年05月18日
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■要旨
- 3月以降、米国内の新型コロナ感染者数、死亡者数の急激な増加や、外出制限などの強力な感染対策に伴い、米国の経済活動は急減速している。
- これまで発表された多くの経済指標は、3月から経済状況が大幅な悪化に転じ、4月はさらに悪化が加速したことを示している。
- 実際に、非農業部門雇用者数(前月比)は3月に▲87万人減と、10年9月以来の減少に転じた後、4月は▲2,050万人減と、1939年の統計開始以来最大の減少となった。
- 米政府は金融・財政両面から史上空前の経済対策を実施しているものの、経済指標は、米国経済が08年の金融危機時を上回り、戦後最悪の落ち込みとなった可能性を示唆している。
- 5月に入り、外出制限の緩和など47州で部分的に経済活動が再開されているほか、米連邦政府も10人以上の集会禁止などを盛り込んだ新型コロナの感染対策ガイドラインの4月末期限の延長を見送っており、米経済活動は緩やかながら再開に向けた動きが広がっており、5月の経済指標は悪化ペースには歯止めかかる可能性がある。
- もっとも、新型コロナの感染動向次第では、再び感染対策が強化される可能性も残っており、米経済は新型コロナの動向に左右される状況が続こう。
■目次
1.はじめに
2.主な経済指標等の動向
・(GDP):20年1-3月期は、08年10-12月期以来のマイナス幅
・(株式・債券市場):株価は16年以来、米国債金利は史上最低を更新
・(企業・消費者センチメント)
:企業景況感は不況入り、消費者信頼感は70年代以来の低下幅
・(労働市場):雇用者数の減少幅、失業保険申請件数は統計開始以来の水準
・(個人消費):金融危機時を上回る落ち込み
・(生産・耐久財受注):4月の鉱工業生産は1919年の統計開始以来の落ち込み
・(住宅市場):4月の住宅市場指数は85年の統計開始以来最大の落ち込み
・(消費者物価)
:4月のコア消費者物価(前月比)は1957年の統計開始以来最大の落ち込み
3.まとめ
1.はじめに
2.主な経済指標等の動向
・(GDP):20年1-3月期は、08年10-12月期以来のマイナス幅
・(株式・債券市場):株価は16年以来、米国債金利は史上最低を更新
・(企業・消費者センチメント)
:企業景況感は不況入り、消費者信頼感は70年代以来の低下幅
・(労働市場):雇用者数の減少幅、失業保険申請件数は統計開始以来の水準
・(個人消費):金融危機時を上回る落ち込み
・(生産・耐久財受注):4月の鉱工業生産は1919年の統計開始以来の落ち込み
・(住宅市場):4月の住宅市場指数は85年の統計開始以来最大の落ち込み
・(消費者物価)
:4月のコア消費者物価(前月比)は1957年の統計開始以来最大の落ち込み
3.まとめ
(2020年05月18日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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