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IMF世界経済見通し-大封鎖で金融危機を超える深い谷へ
経済研究部 主任研究員 高山 武士
1.内容の概要:集計以来、最大の落ち込み
2.内容の詳細:ベースラインはV字回復だが、回復力は弱い
ただし、IMFは依然として新型コロナウィルス(COVID-19)による影響の不透明感は強いことにも言及しており、別途、悲観的なサブシナリオとして以下の3パターンについても試算している。
「(1) パンデミックが長期化する(ベースライン対比50%長期化)」
「(2) 2021年にやや軽度な第二波の流行が起きる(ベースライン対比で2/3の流行)」
「(3) 上記(1)と(2)が同時に起きる」
IMFによるこれらの悲観シナリオの試算結果について、(1)の場合、2020年のGDPはベースラインと比べ対比3%低く、2024年に至ってもベースラインより1%は低いままである、としている。また、(2)の場合は、第二波を想定する2021年でGDPがベースラインより5%低く、2024年に至っても2%程度低いままである、と試算している。(3)は(1)と(2)の影響が同時に起きることになるが、2021年以降は単純な合算より影響は大きくなり、2021年はベースラインGDP対比で8%低く、2024年でも4%低いとしている。図表1・2の通り、ベースラインのシナリオでは、2020年に新型コロナウィルスの影響が収束した後にV字型で回復するが、悲観的なシナリオは谷が深いだけでなく、回復力もかなり削がれるものとなっている。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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(2020年04月15日「経済・金融フラッシュ」)
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