- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 経済予測・経済見通し >
- 新型コロナウィルス拡大で景気は後退-2020~21年欧州経済見通し
新型コロナウィルス拡大で景気は後退-2020~21年欧州経済見通し
経済研究部 研究理事 伊藤 さゆり
このレポートの関連カテゴリ
- 欧州圏内では新型コロナウィルス感染者数が急増しており、イタリアは3月9日に全土の封鎖措置を決めた。イタリアの深い景気後退は避けられず、財政の中期目標(MTO)からの逸脱は避けられない見通しとなった。
- イタリア以外の国でも感染封じ込め策と同時に雇用助成金や休業補償、企業の資金繰り支援など経済雇用対策を強化する動きが広がっている。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は16日に定例会合を予定するが、コロナ危機の経済活動への影響と、財政面での対応が主題とならざるを得ないだろう。
- 現時点では、中国発の影響もイタリアの封鎖措置の影響も、統計的に把握することは困難であり、経済見通しは流動的だ。1~3月期と4~6月期の二期連続のマイナス成長の後、緩やかに正常化すると想定した場合、2020年の実質GDPは0.1%となる。リスクバランスは下方にある。
- 3月12日理事会でのECBの追加緩和への期待も高まっている。流動性供給に万全を期すため、TLTROⅢの条件緩和に動く可能性は高そうだ。マイナス0.5%の中銀預金金利の深堀りは、副作用が懸念される上に、そもそも余地に乏しく、温存の可能性もある。資産買い入れ増額も見送られる可能性がある。
- 市場の期待を裏切れば、ユーロ高が進むリスクはある。ドラギ前総裁であれば、市場の期待を上回る緩和に動く局面だろうが、果たしてラガルド総裁はどう動くか。12日理事会の結果を待ちたい。
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1832
ソーシャルメディア
新着記事
-
2022年06月30日
韓国政府、出生率改善のために育児休業制度を拡大-「パパ育児休業ボーナス制度」と「3+3親育児休業制度」の効果は?- -
2022年06月30日
生物多様性とは-生物多様性を巡る動向及び持続可能な開発目標(SDGs)との関係 -
2022年06月30日
組織スラック型経営vsリーン型偏重経営(1)-自動車産業など製造業でのBCP視点 -
2022年06月30日
コロナ禍を契機に伸び始めた米国の個人生命保険販売-2021年は過去30年超で最大の新契約増加率-生命保険契約税制の変更も促進要因 -
2022年06月30日
新型コロナ感染症拡大によって、結婚したいと感じた理由
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2022年06月28日
News Release
-
2022年05月17日
News Release
-
2022年04月21日
News Release
【新型コロナウィルス拡大で景気は後退-2020~21年欧州経済見通し】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
新型コロナウィルス拡大で景気は後退-2020~21年欧州経済見通しのレポート Topへ