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新型コロナウイルス感染予防に対する企業の取り組み-被用者に対するアンケート調査より
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
1――取り組みの最多は「オフィスに消毒液の設置」。何の取り組みもない勤務先も4割
2――取り組み実施は企業規模で大きな差
なお、海外に拠点がある、海外企業との業務上のやりとりが頻繁、勤務先企業には外国人が多い企業、および従業員の健康増進に熱心な企業で、対策が行われている割合が高かった。
3――テレワークや時差出勤は、管理職・マネジメント、技術系専門職で導入されている
人と接することが多いと思われる医療福祉、教育関係の専門職、営業職、販売職、接客サービス職のうち、「マスクの配布」は営業職で高く、医療福祉、教育関係の専門職、販売職、接客サービス職は「時差出勤」「テレワーク」の実施率が低かった。医療福祉、教育関係の専門職は、「マスクの配布」「オフィスに消毒液設置」のいずれかを実施している割合が高かった。
居住地と通勤手段別にみると、大都市や公共交通機関で通勤する被用者の勤務先で取り組み実施は多かった。「時差出勤」や「テレワーク」は大都市に居住しており公共交通機関で通勤する被用者で特に高かった。
4――人と接する職種で取り組みが行き届いていない可能性
人と接することが多い職種では、そもそも感染リスクが高いうえ、テレワークや時差通勤等の実施で人と接する機会を減らすことが難しく、予防がしづらいと思われる。テレワークや時差通勤等の導入だけでなく、人と接する職種の従業員を守るための対策を別途検討していく必要があるだろう。
03-3512-1783
- 【職歴】
2003年 ニッセイ基礎研究所入社
(2020年03月23日「基礎研レター」)
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