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オリニジップを利用する際の助成金は、親保育料と基本保育料、そして緊急保育バウチャーという形で提供されている。基本クラス(1日12時間)に対しては、親保育料と基本保育料が提供され、短時間利用クラス(1日6時間)に対しては親保育料と基本保育料、そして緊急保育バウチャーが提供される。親保育料は、保育手当の対象となる子育て世帯に支給される助成金で、政府が支援する保育料が子育て世帯が自ら銀行に登録・発行した電子カード(アイヘンボック6カード7)に振り込まれると、親は「アイヘンボックカード」から直接保育料を決済する仕組みである。
オリニジップは、国公立オリニジップのように保育教師などに対する人件費を支援している「政府支援施設」と、民間や家庭が運営しているオリニジップのように人件費を支援していない「政府未支援施設」に区分される。「政府支援施設」の場合は、基本的に人件費を助成しており、例えば院長や満0~2歳の児童を担当する教師に対しては人件費の80%が、また、満3~5歳の児童を担当する教師に対しては人件費の30%が国から支給される。
一方、「短時間利用クラス」を利用している子育て世帯に対しては追加的にオリニジップを利用する場合に使える「緊急保育バウチャー」(1ヶ月に15時間)を支給している。
2019年3月現在における年齢別の親保育料(月額)は、「基本クラス」の場合、満0歳が454,000ウォン、満1歳が400,000ウォン、満2歳が331,000ウォン、満3~5歳が220,000ウォンに設定されている(図表6、図表7)。
6 子ども幸福という意味の韓国語。
7 2014年まではオリニジップの保育料の支払いには「アイサランカード」、幼稚園の幼児学費の支払いには「アイジュルゴウンカード」が使われていたものの、2015年の1月1日からは2つのカードをまとめた「アイヘンボッカード」でオリニジップと幼稚園の保育料を払うことになった。2014年までに2枚のカードを別々に発行しなければならなかった理由としては、オリニジップは政府の保健福祉部が、幼稚園は教育部が担当しているからである。
4――オリニジップの利用実態と待機児童の現状
(2019年03月29日「基礎研レポート」)
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生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任
金 明中 (きむ みょんじゅん)
研究・専門分野
高齢者雇用、不安定労働、働き方改革、貧困・格差、日韓社会政策比較、日韓経済比較、人的資源管理、基礎統計
03-3512-1825
- プロフィール
【職歴】
独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年9月ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月から現職
・2011年~ 日本女子大学非常勤講師
・2015年~ 日本女子大学現代女性キャリア研究所特任研究員
・2021年~ 横浜市立大学非常勤講師
・2021年~ 専修大学非常勤講師
・2021年~ 日本大学非常勤講師
・2022年~ 亜細亜大学都市創造学部特任准教授
・2022年~ 慶應義塾大学非常勤講師
・2024年~ 関東学院大学非常勤講師
・2019年 労働政策研究会議準備委員会準備委員
東アジア経済経営学会理事
・2021年 第36回韓日経済経営国際学術大会準備委員会準備委員
【加入団体等】
・日本経済学会
・日本労務学会
・社会政策学会
・日本労使関係研究協会
・東アジア経済経営学会
・現代韓国朝鮮学会
・韓国人事管理学会
・博士(慶應義塾大学、商学)
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