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- オフィスは需給逼迫が継続。Jリートは物件の入替を積極化。-不動産クォータリー・レビュー2018年第3四半期
2018年11月09日
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3.不動産サブセクターの動向
三幸エステート公表の「オフィスレント・インデックス」によると、2018年第3四半期の東京都心部Aクラスビル3の賃料は39,003円(前期比+5.6%)となった(図表-18)。39,000円を上回るのは2008年第3四半期以来であり、ファンドバブル時に記録した40,000円台の水準も視野に入りつつある。底堅いオフィス需要を背景に建築中のビルでもテナント誘致が順調に進んでおり、しばらくは引き締まった需給バランスが継続する可能性が高い。日経不動産マーケット情報(2018年10月号)によると、新築ビル(2016年10月~2019年10月完成、60棟)の稼働率は89%、うち竣工済(37棟)で97%、未竣工ビル(23棟うち8棟が満室)で72%の見込みである。
3 Aクラスビルは、エリア、延床面積(1万坪以上)、基準階面積(300坪以上)、築年数(15年以内)、設備のガイドラインを基に、個別ビル単位で立地・建物特性を重視し三幸エステートが選定。
4 佐久間誠 『東京都心部Aクラスビルのオフィス市況見通し(2018年8月)-オフィス市況のピークアウトは2019年後半に後ずれ』(ニッセイ基礎研究所 2018年8月13日)
(3) 商業施設
商業動態統計などによると、2018年7-9月期の販売額(既存店)は、 百貨店が前年比▲2.6%、スーパーが+0.5%、コンビニエンスストアは+1.5%となった(図表-22)。10月には三越伊勢丹が「伊勢丹相模原店」、「伊勢丹府中店」、「新潟三越」の閉店を発表するなど、百貨店の業績不振による店舗の選別が進んでおり、日本百貨店協会加盟の店舗数は1999年からほぼ3割減少している。
日本不動産研究所によると、18年上半期の主要都市の1F店舗賃料は高い水準で安定的に推移しており、インバウンド消費によりドラッグストアやディスカウントストアの売上が引き続き好調である。店舗賃料単価(1階)は「銀座」、「大通(札幌)」、「心斎橋」、「栄(名古屋)」で上昇した。「天神」は下落したが、これは事例のばらつきが原因であり、「天神ビックバン」や「旧大名小学校跡地」の再開発により、街の景観と賃料水準の変化が期待される(図表-23)。
商業動態統計などによると、2018年7-9月期の販売額(既存店)は、 百貨店が前年比▲2.6%、スーパーが+0.5%、コンビニエンスストアは+1.5%となった(図表-22)。10月には三越伊勢丹が「伊勢丹相模原店」、「伊勢丹府中店」、「新潟三越」の閉店を発表するなど、百貨店の業績不振による店舗の選別が進んでおり、日本百貨店協会加盟の店舗数は1999年からほぼ3割減少している。
日本不動産研究所によると、18年上半期の主要都市の1F店舗賃料は高い水準で安定的に推移しており、インバウンド消費によりドラッグストアやディスカウントストアの売上が引き続き好調である。店舗賃料単価(1階)は「銀座」、「大通(札幌)」、「心斎橋」、「栄(名古屋)」で上昇した。「天神」は下落したが、これは事例のばらつきが原因であり、「天神ビックバン」や「旧大名小学校跡地」の再開発により、街の景観と賃料水準の変化が期待される(図表-23)。
5 北海道庁によると、9月末までの宿泊キャンセルは115万人に及んだ。なお、地震による節電要請は9月19日に解除されている。
(2018年11月09日「不動産投資レポート」)
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03-3512-1853
経歴
- 【職歴】
2000年 東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行
2006年 総合不動産会社に入社
2018年5月より現職
・不動産鑑定士
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員
・2022年、2023年 兵庫県都市計画審議会専門委員
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