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- 鉱工業鉱工業生産18年4月-3ヵ月連続上昇も、IT関連は調整が続く
2018年05月31日
1.生産は3ヵ月連続で上昇したが、市場予想を下回る
経済産業省が5月31日に公表した鉱工業指数によると、18年4月の鉱工業生産指数は前月比0.3%(3月:同1.4%)と3ヵ月連続で上昇したが、事前の市場予想(QUICK集計:前月比1.3%、当社予想は同1.2%)を下回る結果となった。出荷指数は前月比1.8%と3ヵ月連続の上昇、在庫指数は前月比▲0.4%と3ヵ月ぶりに低下した。
生産指数は18年1月に前月比▲4.5%と急速に落ち込んだ後、3ヵ月連続で上昇したが、17年12月の水準を取り戻すには至っていない。
生産指数は18年1月に前月比▲4.5%と急速に落ち込んだ後、3ヵ月連続で上昇したが、17年12月の水準を取り戻すには至っていない。
財別の出荷動向を見ると、設備投資のうち機械投資の一致指標である資本財出荷指数(除く輸送機械)は18年1-3月期の前期比▲0.5%の後、4月は前月比2.7%となった。また、建設投資の一致指標である建設財出荷指数は18年1-3月期の前期比▲4.5%の後、4月は前月比4.3%となった。
18年1-3月期のGDP統計の設備投資は前期比▲0.1%と小幅ながら6四半期ぶりの減少となったが、企業収益の大幅増加に伴う潤沢なキャッシュフローを背景とした設備投資の回復基調は維持されている。4-6月期の設備投資は増加に転じる公算が大きく、明日(6/1)公表予定の法人企業統計の結果によっては1-3月期が減少から増加に修正される可能性もあるだろう。
消費財出荷指数は18年1-3月期の前期比▲0.9%の後、4月は前月比4.6%となった。耐久消費財(前月比7.3%)、非耐久消費財(前月比2.5%)ともに上昇した。
18年1-3月期のGDP統計の民間消費は前期比▲0.0%と2四半期ぶりの減少となった。消費の基調は依然として弱いものの、大雪や生鮮野菜の価格高騰などの一時的な下押し要因が剥落したことから、4-6月期の民間消費は増加に転じることが見込まれる。すでに公表されている業界統計、商業動態統計などの消費関連指標は4月の消費持ち直しを示すものとなっている。
消費財出荷指数は18年1-3月期の前期比▲0.9%の後、4月は前月比4.6%となった。耐久消費財(前月比7.3%)、非耐久消費財(前月比2.5%)ともに上昇した。
18年1-3月期のGDP統計の民間消費は前期比▲0.0%と2四半期ぶりの減少となった。消費の基調は依然として弱いものの、大雪や生鮮野菜の価格高騰などの一時的な下押し要因が剥落したことから、4-6月期の民間消費は増加に転じることが見込まれる。すでに公表されている業界統計、商業動態統計などの消費関連指標は4月の消費持ち直しを示すものとなっている。
2.IT関連の調整には引き続き警戒が必要
製造工業生産予測指数は、18年5月が前月比0.3%、6月が同▲0.8%となった。生産計画の修正状況を示す実現率(4月)、予測修正率(5月)はそれぞれ▲3.0%、▲1.2%であった。18年4月の生産指数を5、6月の予測指数で先延ばしすると、18年4-6月期は前期比1.8%となり、1-3月期の落ち込み(前期比▲1.3%)を取り戻す形となる。しかし、実際の生産が計画から下振れる傾向が続いていることを踏まえれば、5月の生産は前月比でマイナスとなる可能性が高く、4-6月期も前期比で1%を下回る伸びにとどまることが予想される。
輸出が底堅さを維持していること、鉱工業全体では在庫調整圧力が限定的にとどまっていることなどから、現時点では4-6月期は増産に転じるとみているが、IT関連財の調整が長期化すれば、生産の下振れリスクが高まるだろう。
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経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
(2018年05月31日「経済・金融フラッシュ」)
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