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- 景気ウォッチャー調査(17年8月)~現状は天候要因が下押し、先行きは堅調~
3.景気の先行き判断DI(季節調整値):3ヵ月連続で節目となる50を上回る。
企業動向関連では、「受注量、販売量はある程度確保しているが、原材料が値上がりしても製品価格への転嫁がかなり難しく、収益面で苦戦する」(東海・パルプ・紙・紙加工品製造業)など、売上の増加は見込めるが、収益を確保するのは厳しいとするコメントがみられた。一方で、「スクラップ価格が高騰しているが、それに伴い販売価格も改善してきており、今後も価格は上昇する見込みである。建築物件のみならず土木物件も動き出し受注量も回復してきた」(九州・鉄鋼業)など、売上増加に伴って収益を上げている企業もみられる。
雇用関連では、「求職者の減少傾向が続いていることから人手不足感が一層強まっており、少しでも応募者を増やしたいと、業種を問わず契約社員から正社員に切替えて募集する企業が目立つ」(中国・職業安定所)など、人材を確保するため募集条件を見直す企業もみられるが、「求職者が減少しており、既存取引先への求人に対するマッチングが滞っている状況が続いているため、追加求人案件が減少傾向にある。新たに派遣活用を行う企業も一部出てきているが、全体的な求人数の減少は否めない。求人数が減少すると、新規登録者も集まりにくくなるため、悪循環となってしまう傾向があり、景気が悪くなる可能性が高い」(南関東・人材派遣会社)など、求人要件と求職者の希望がマッチングせず、求人をあきらめる企業も現れているようだ。
2017年度に入り、北朝鮮情勢が緊迫化しているが、これまで景況感の大きな下押し材料にはならなかった。しかし、8月末に北朝鮮が発射した弾道ミサイルが日本上空を通過するなど、ここにきて情勢は一段と緊迫化している。金融市場にも不安定な動きがみられ、今後景況感にも影響が出る可能性があろう。
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白波瀨 康雄
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(2017年09月11日「経済・金融フラッシュ」)
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