2016年05月11日

女性の活躍状況、ネットで就活生も見られるように-女性活躍推進法(4月1日施行)のデータベース公開

基礎研REPORT(冊子版) 2016年5月号

生活研究部 主任研究員   松浦 民恵

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企業に対して、女性活躍推進のための一般事業主行動計画の策定・届出・従業員への周知・公表、「女性の職業選択に資する情報」の定期的な公表を義務化する女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)が、2016年4月1日に施行された。それに先駆けて、2016年2月末には、企業の情報公開のための「女性の活躍推進企業データベース」(厚生労働省)が開設された。

女性活躍推進法においては、「女性の職業選択に資する情報」について、以下の14項目のなかから、最低限1項目以上公表することが求められている。

<採用>
・採用した労働者に占める女性労働者の割合(雇用管理区分別)
・男女別の採用における競争倍率(雇用管理区分別)
・労働者に占める女性労働者の割合(雇用管理区分別、派遣労働者を含む)

<継続就業・働き方改革>
・男女の平均継続勤務年数の差異
・10事業年度前及びその前後の事業年度に採用された労働者の男女別の継続雇用割合
・男女別の育児休業取得率(雇用管理区分別)
・労働者の一月当たりの平均残業時間
・労働者の一月当たりの平均残業時間(雇用管理区分別、派遣労働者を含む)
・有給休暇取得率

<評価・登用>
・係長級にある者に占める女性労働者の割合
・管理職に占める女性労働者の割合
・役員に占める女性の割合

<再チャレンジ(多様なキャリアコース)>
・男女別の職種又は雇用形態の転換実績(雇用管理区分別、派遣労働者雇入れ実績を含む)
・男女別の再雇用又は中途採用の実績

上述のとおり、法律上の義務は最低限1項目以上だが、1項目しか公表しないか、積極的に何項目も公表するかといった企業の姿勢によって、学生や求職者等の企業に対する印象は変わってくると予想される。

「女性の活躍推進企業データベース」においては、女性活躍推進法であげられている14項目等について、公開の状況や内容が業種別に一望でき、企業名、企業規模、所在地でも検索できるようになっている。

このように女性の活躍に関する情報が「見える化」されたことで、現在まさに就職活動中の学生も、各企業の情報公開の状況や内容を、インターネットで容易に比較できるようになった。

なお、女性活躍推進法では、女性活躍推進に関する優良企業を認定する制度も設けられており、認定取得の条件として、「女性の活躍推進企業データベース」への公表が盛り込まれている。また、女性活躍推進法の認定制度については、次世代育成支援対策推進法の「子育てサポート企業」の認定制度と異なり、一般事業主行動計画の実施や目標達成が認定要件に入っていないことから、施行早々に認定される企業が出てくる可能性が高い。

認定企業等で情報公開の動きが活発化するほど、学生等の反応という形で、公開に消極的な企業に対する情報公開圧力は高まっていくだろう。

そう考えると、データベースのなかの備考欄(定義以外の数値を掲載した場合の数値の定義、その他注記の記入)や自由記述欄(自主的に掲載したい項目等の記入)も上手に活用しながら、公開できる情報はなるべく早い段階で公開するほうが、企業にとって得策ではないだろうか。
 

 
【参考URL】

厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」

厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」リーフレット

厚生労働省「『女性の職業生活における活躍の推進に関する法律』に基づく認定を取得しましょう!」

 
  1 従業員(常時雇用する労働者)数301人以上の企業は義務、300人以下の企業は努力義務。
  2 2017年3月卒業・修了予定の学生等の就職活動については、経団連加盟企業を中心に、2016年3月1日に採用情報の公開が解禁されている。原則として、企業による選考は、6月1日からスタートする予定である。

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生活研究部   主任研究員

松浦 民恵 (まつうら たみえ)

研究・専門分野
雇用・就労・勤労者生活、少子高齢社会

(2016年05月11日「基礎研REPORT(冊子版)」)

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