- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 【6月米耐久財受注】資本財(≒設備投資)に暗雲か
【要旨】
結果の概要:耐久財受注は反転、資本財(設備投資)には懸念も
7月25日、米国商務省が6月の製造業の耐久財出荷・在庫・受注統計を公表した 。注目度の高い耐久財受注額は前月比+0.7%となり、前月改定値(同▲1.0%)からプラスに転じ、市場予想の+0.5%(Bloomberg集計の中央値、以下同様)も上回った)。振れの大きい輸送用機器を除いたベースでも前月比+0.8%となり、前月改定値(同▲0.1%)や市場予想(同+0.5%)を上回っている。背景には、輸送用機器と同じく変動の大きい国防関連が前月比+2.5%となり、前月(同▲26.0%)に記録した大幅な落ち込みから反発したことがある(詳細はPDFを参照)。
また、設備投資の先行指標となるコア資本財(国防および航空を除く)受注高 も前月比+1.4%と、前月改定値(同▲1.2%)からプラスに転じ、市場予想(同+0.5%)を上回った。しかし、コア資本財受注については、5月の修正値が速報値から大幅に下方修正されており(前月比+0.7%→同▲1.2%)、今月の伸び率だけで強弱は判断できない。3カ月移動平均で見ると上昇ペースはむしろ減速しており、今後の動きも注意深く追う必要があるだろう。さらに、6月はコア資本財の出荷額が前月比▲1.0%(前月:同▲0.1%、市場予想:同+1.3)と奮わず、5月の修正値も速報から下方修正されている(前月比+0.4→同▲0.1%)。出荷額も受注額と同様、3カ月移動平均伸び率の減速が見られ、これは4-6月期GDPの設備投資項目の伸び悩みに直結する。それだけに、まず設備投資の足もとの状況を包括的に把握できる30日公表のGDP統計は注目と言える。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1818
- 【職歴】
2002年 東京工業大学入学(理学部)
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年05月13日
保険会社を対象としたストレステストの開始(欧州)-地政学的な懸念を想定した、EIOPA等のシナリオに基づいて -
2024年05月13日
貸出・マネタリー統計(24年4月)~金利引き上げを受けて定期預金に資金が流入 -
2024年05月13日
英国GDP(2024年1-3月期)-年明け以降はプラス成長に -
2024年05月10日
米国消費者の生命保険ニーズギャップは過去最大-コロナ禍以降、ニーズギャップは拡大- -
2024年05月10日
英国金融政策(5月MPC公表)-6会合連続で政策金利据え置きを決定
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【【6月米耐久財受注】資本財(≒設備投資)に暗雲か】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
【6月米耐久財受注】資本財(≒設備投資)に暗雲かのレポート Topへ