- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 資産運用・資産形成 >
- 株式 >
- 金利がある世界での資本コスト
2025年05月02日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
4――海外投資家の売買状況
5――最後に
TOPIXの予想益回りとTOPIX500構成銘柄の益回りとPBRの逆数から同時推計した資本コストと成長率を確認してきた。日銀の金融政策の変更やそれに伴う長期金利上昇の影響は、日本株式の資本コストに見受けられなかった。グローバルな機関投資家から見ると日本の長期金利が上昇したといっても1%程度、海外と比べるとまだまだ低水準なこともあり、あまり日本株式の資本コストに影響しなかったと思われる。
ただ、その一方で日本株式の資本コスト自体はこの10年で上昇したことが示唆された。ここで2025年3月末時点の米S&P500種株価指数構成銘柄でも、同様に資本コストと成長率を同時推計した。その結果をみると、米国株式についても新型コロナウイルスの影響が大きかった期間を除くと、2018年以降は推計した資本コストが高水準であった【図表8】。グローバルな機関投資家の日本株式に対する資本コストは、米国株式につられる形で要求水準が上昇した可能性があるだろう。
ただ、その一方で日本株式の資本コスト自体はこの10年で上昇したことが示唆された。ここで2025年3月末時点の米S&P500種株価指数構成銘柄でも、同様に資本コストと成長率を同時推計した。その結果をみると、米国株式についても新型コロナウイルスの影響が大きかった期間を除くと、2018年以降は推計した資本コストが高水準であった【図表8】。グローバルな機関投資家の日本株式に対する資本コストは、米国株式につられる形で要求水準が上昇した可能性があるだろう。
(2025年05月02日「基礎研レポート」)

03-3512-1785
経歴
- 【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)
前山 裕亮のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/08/07 | 高値警戒感から米国株離れか~2025年7月の投信動向~ | 前山 裕亮 | 研究員の眼 |
2025/08/05 | 2025年上半期も新NISA経由の投信買付が継続 | 前山 裕亮 | ニッセイ年金ストラテジー |
2025/07/23 | プラチナNISAに毎月分配型よりも必要なもの | 前山 裕亮 | 研究員の眼 |
2025/07/08 | 世界的な株高で流入鈍化か~2025年6月の投信動向~ | 前山 裕亮 | 研究員の眼 |
新着記事
-
2025年09月03日
ブラジルGDP(2025年4-6月期)-内需は弱く、輸出も減速 -
2025年09月03日
増え行く単身世帯と消費市場への影響(4)-教養娯楽・交際費から見る「自分時間」「人間関係」「自己表現」への投資 -
2025年09月03日
DC制度運営の再点検を -
2025年09月03日
成立した年金制度改正が将来の年金額に与える影響 -
2025年09月03日
日本の人的資本投資の現状と課題
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【金利がある世界での資本コスト】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
金利がある世界での資本コストのレポート Topへ