2025年04月18日

「未定」が広がるのか、それとも見通しを示すのか?~関税政策と企業の開示姿勢~

金融研究部 研究員 森下 千鶴

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■要旨

2025年に入り、トランプ大統領の関税政策の影響により、輸出依存度の高い製造業を中心に企業の先行き見通しは一段と困難な状況にある。特に、2025年2月・3月本決算を迎える企業にとっては、2026年2月・3月期の業績見通しを策定するうえでの前提条件が極めて不透明となっている。
 
過去を振り返ると、東日本大震災(2011年度)や新型コロナウイルス感染拡大(2020年度)といった不確実性が急激に高まった局面では、業績見通しを非開示とする企業が急増した。
 
今回、関税政策を直接の理由とした業績見通しの非開示は現時点(4月17日)では確認されていないものの、本格化する決算発表シーズンにおいては、個別企業の業績のみならず、業績見通しの開示有無やその背景に例年以上に注目が集まる。

■目次

■2011年度、2020年度は業績見通しを非開示とする企業が急増
■関税政策を直接の理由とした業績見通しの非開示は現時点では確認されず

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年04月18日「基礎研レター」)

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金融研究部   研究員

森下 千鶴 (もりした ちづる)

研究・専門分野
株式市場・資産運用

経歴
  • 【職歴】
     2006年 資産運用会社にトレーダーとして入社
     2015年 ニッセイ基礎研究所入社
     2020年4月より現職

    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会検定会員
     ・早稲田大学大学院経営管理研究科修了(MBA、ファイナンス専修)

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