2025年02月28日

TOPIX見直し第一段階が完了~第二段階の見直しは「絶対評価」から「相対評価」に~

金融研究部 研究員 森下 千鶴

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■要旨

2025年1月末にTOPIX見直しの第一段階が完了し、TOPIX構成銘柄は約2,100銘柄から約1,700銘柄へと減少した。流通株式時価総額100億円未満の銘柄が「段階的ウエイト低減銘柄」に指定され、最終的に423銘柄が除外された。
 
第二段階の見直しでは、選定基準が絶対評価から相対評価へ移行し、TOPIX構成銘柄は約1,200銘柄に削減される予定である。筆者の試算によれば、2025年1月末時点で新規採用候補は約30銘柄、除外候補は約600銘柄となり、次期TOPIX構成銘柄は約1,100銘柄となる見込みである。
 
この仕組みは、日本株市場全体の活性化につながることが期待される一方で、企業によってはTOPIXへの採用・非採用に過度にこだわるのではなく、中長期的な視点で自社の戦略を見直し、自社のペースで市場での評価を高めることも重要となるだろう。

■目次

はじめに
■2025年1月で第一段階のTOPIX見直しが完了
■段階的ウエイト低減銘柄に指定された企業の株価推移
■2024年9月に第二段階の見直しのルールが公表
■「絶対評価」から「相対評価」へ

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年02月28日「基礎研レター」)

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金融研究部   研究員

森下 千鶴 (もりした ちづる)

研究・専門分野
株式市場・資産運用

経歴
  • 【職歴】
     2006年 資産運用会社にトレーダーとして入社
     2015年 ニッセイ基礎研究所入社
     2020年4月より現職

    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会検定会員
     ・早稲田大学大学院経営管理研究科修了(MBA、ファイナンス専修)

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