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2024年11月29日
鉱工業生産24年10月-2ヵ月連続増産も、一進一退を抜け出せず
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1.10月の生産は2ヵ月連続の増加
経済産業省が11月29日に公表した鉱工業指数によると、24年10月の鉱工業生産指数は前月比3.0%(9月:同1.6%)と2ヵ月連続で上昇したが、事前の市場予想(QUICK集計:前月比3.8%、当社予想も同3.8%)を下回る結果となった。出荷指数は前月比2.8%と2ヵ月連続の上昇、在庫指数は前月比▲0.1%と2ヵ月ぶりの低下となった。10月の生産を業種別に見ると、好調が続いていた電子部品・デバイスは前月比▲8.5%と大きく落ち込んだが、半導体製造装置(前月比67.2%)、フラットパネル製造装置(同94.2%)の大幅増産から、生産用機械が前月比21.7%と急回復したほか、8月の台風による工場の稼働停止からの挽回生産が続く自動車が9月の前月比7.1%に続き、同6.4%%の高い伸びとなった。
財別の出荷動向を見ると、設備投資のうち機械投資の一致指標である資本財出荷指数(除く輸送機械)は24年7-9月期の前期比▲3.9%の後、10月は前月比11.0%となった。また、建設投資の一致指標である建設財出荷指数は24年7-9月期の前期比▲1.0%の後、10月は前月比4.8%となった。
GDP統計の設備投資は24年4-6月期の前期比0.9%の後、7-9月期は同▲0.2%と2四半期ぶりに減少した。GDP統計の設備投資は一進一退の動きとなっているが、高水準の企業収益を背景に基調としては持ち直しの動きが続いていると判断される。10-12月期の設備投資は増加に転じることが予想される。消費財出荷指数は24年7-9月期の前期比▲1.6%の後、10月は前月比6.6%となった。10月は耐久消費財が前月比4.5%(7-9月期:同▲3.0%)、非耐久消費財が前月比4.8%(7-9月期:同▲0.1%)となった。
GDP統計の民間消費は、24年4-6月期の前期比0.7%の後、7-9月期は同0.9%と伸びを高めた。物価高による下押し圧力は残っているが、6月から実施されている所得税・住民税減税で家計の可処分所得が大幅に増加したことが消費の押し上げ要因となった。10-12月期は減税効果が一巡するものの、実質賃金の持ち直しが消費を下支えすることが見込まれる。
2.ITサイクルはピークアウトの可能性も
製造工業生産予測指数は、24年11月が前月比▲2.2%、12月が同▲0.5%となった。生産計画の修正状況を示す実現率(10月)、予測修正率(11月)はそれぞれ▲2.7%、▲1.2%であった。
予測指数を業種別にみると、生産用機械が10月の高い伸びの反動から、11月が前月比▲11.8%、12月が同▲2.1%と急速に落ち込む計画となっているほか、挽回生産で9月、10月と増加した輸送機械は11月が前月比▲3.0%、12月が同▲1.0%と減産が続く見込みとなっている。
また、グローバルなIT関連需要の回復を背景とした在庫調整の進展を受けて、好調に推移してきた電子部品・デバイスは10月に前月比▲8.5%と4ヵ月ぶりに減少した後、11月(同▲2.7%)、12月(同▲1.4%)も減産計画となっている。
24年10月の電子部品・デバイスの出荷・在庫バランス(出荷・前年比-在庫・前年比)は18.7%(9月:23.6%)と14ヵ月連続のプラスとなったが、プラス幅は7月の41.7%をピークに3ヵ月連続で縮小した。10月は在庫が前年比▲19.3%(9月:▲15.3%)とマイナス幅が拡大したが、出荷が前年比▲0.6%(9月:同8.3%)と4ヵ月ぶりのマイナスとなった。生産の牽引役となってきた電子部品・デバイスは、ITサイクルのピークアウトから、回復が途切れる可能性がある。
予測指数を業種別にみると、生産用機械が10月の高い伸びの反動から、11月が前月比▲11.8%、12月が同▲2.1%と急速に落ち込む計画となっているほか、挽回生産で9月、10月と増加した輸送機械は11月が前月比▲3.0%、12月が同▲1.0%と減産が続く見込みとなっている。
また、グローバルなIT関連需要の回復を背景とした在庫調整の進展を受けて、好調に推移してきた電子部品・デバイスは10月に前月比▲8.5%と4ヵ月ぶりに減少した後、11月(同▲2.7%)、12月(同▲1.4%)も減産計画となっている。
24年10月の電子部品・デバイスの出荷・在庫バランス(出荷・前年比-在庫・前年比)は18.7%(9月:23.6%)と14ヵ月連続のプラスとなったが、プラス幅は7月の41.7%をピークに3ヵ月連続で縮小した。10月は在庫が前年比▲19.3%(9月:▲15.3%)とマイナス幅が拡大したが、出荷が前年比▲0.6%(9月:同8.3%)と4ヵ月ぶりのマイナスとなった。生産の牽引役となってきた電子部品・デバイスは、ITサイクルのピークアウトから、回復が途切れる可能性がある。
24年10月の生産指数を11、12月の予測指数で先延ばしすると、24年10-12月期の生産は前期比1.3%となるが、実際の生産の伸びが計画を下回る傾向があることを考慮すると、前期比1%を下回る伸びにとどまることが見込まれる。鉱工業生産は23年9、10月以来、1年ぶりに2ヵ月連続で増加したが、自動車の挽回生産が一巡したこと、電子部品・デバイスの牽引力が弱まっていることから、24年末にかけて弱い動きとなり、一進一退から抜け出すことはできないだろう。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年11月29日「経済・金融フラッシュ」)
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