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- 内外株式ファンドで売却膨らむ~2024年10月の投信動向~
コラム
2024年11月08日
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外国株式ファンドへの資金流入がさらに鈍化
一部のアクティブ型の外国株式ファンドで売りが膨らむ
つみたて投資枠の存在感増す
一方で一般販売されているインデックス型の外国株式ファンド(【図表2】黄棒)も5,400億円と9月の5,600億円から減少したが、減少幅は小幅であった。8月以降でも5,000億円以上の資金流入が続いており、NISA口座、特につみたて投資枠から大規模な買付が続いていることがうかがえる。
実際にNISA口座からの買付状況をみると、つみたて投資枠(黄棒)から2024年1-3月に1兆400億円の買付があり、さらに4-6月は1兆1,700億円に増加している【図表5:左】。つまり4-6月は平均するとつみたて投資枠から毎月4,000億円弱の買付があった計算になる。
7月以降もつみたて投資枠からの買付は、証券会社10社では緩やかに増加している【図表5:右】。そのためNISA口座全体でも、つみたて投資枠から毎月4,000億円前後の買付が続いている可能性が高く、その大部分がインデックス型の外国株式ファンドに向かっていると推察される。
なお、成長投資枠からの買付は商品によらず年初と比べて落ち着いてきている。特に証券会社10社では8月、9月と成長投資枠からの投信の買付(緑棒)が一段と鈍化し、つみたて投資枠の買付額を下回っている【図表5:右】。
実際にNISA口座からの買付状況をみると、つみたて投資枠(黄棒)から2024年1-3月に1兆400億円の買付があり、さらに4-6月は1兆1,700億円に増加している【図表5:左】。つまり4-6月は平均するとつみたて投資枠から毎月4,000億円弱の買付があった計算になる。
7月以降もつみたて投資枠からの買付は、証券会社10社では緩やかに増加している【図表5:右】。そのためNISA口座全体でも、つみたて投資枠から毎月4,000億円前後の買付が続いている可能性が高く、その大部分がインデックス型の外国株式ファンドに向かっていると推察される。
なお、成長投資枠からの買付は商品によらず年初と比べて落ち着いてきている。特に証券会社10社では8月、9月と成長投資枠からの投信の買付(緑棒)が一段と鈍化し、つみたて投資枠の買付額を下回っている【図表5:右】。
国内株式ファンドは今年初の売却超過に
また、10月は国内株式ファンドが流出額こそ400億円と少額ではあったが、2024年に入って初めて資金流出に転じた。日経平均株価が一時4万円目前まで上昇するなど月中に高値圏で推移したこともあり、国内株式ファンドもアクティブ型の外国株式ファンドと同様に売却が膨らんだようだ。
ただ、国内株式ファンドでは一般販売されているものに限ると、タイミング投資が多いインデックス型だけでなくアクティブ型も流出超過であった。しかも流出額がアクティブ型で600億円とインデックス型の200億円と比べて大きかったことはやや意外であった。
さらに外国債券ファンドも10月に資金流出に転じたこともあり、ファンド全体だと10月は8,100億円の資金流入と9月の1兆1,700億円から3,600億円減少し、2024年に入ってから初めての1兆円割れとなった。
ただ、国内株式ファンドでは一般販売されているものに限ると、タイミング投資が多いインデックス型だけでなくアクティブ型も流出超過であった。しかも流出額がアクティブ型で600億円とインデックス型の200億円と比べて大きかったことはやや意外であった。
さらに外国債券ファンドも10月に資金流出に転じたこともあり、ファンド全体だと10月は8,100億円の資金流入と9月の1兆1,700億円から3,600億円減少し、2024年に入ってから初めての1兆円割れとなった。
一部のテーマ型の外国株式ファンドが特に好調
(ご注意)当資料のデータは信頼ある情報源から入手、加工したものですが、その正確性と完全性を保証するものではありません。当資料の内容について、将来見解を変更することもあります。当資料は情報提供が目的であり、投資信託の勧誘するものではありません。
(2024年11月08日「研究員の眼」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)
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