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- 宿泊旅行統計調査2024年9月~日本人延べ宿泊者数の前年比は5ヵ月ぶりにプラス~
2024年11月01日
1.日本人延べ宿泊者数は一進一退の動き
観光庁が10月31日に発表した宿泊旅行統計調査によると、2024年9月の延べ宿泊者数は5,407万人泊(8月:6,498万人泊)、前年同月比3.6%(8月:同1.0%)、2019年比10.9%(8月:同2.8%)となった。2019年比で二桁の高い伸びとなるのは2023年12月以来9ヵ月ぶりだった。
2024年9月の日本人延べ宿泊者数は4,214万人泊(8月:5,174万人泊)となり、2019年同月比は4.0%(8月:同▲3.7%)と2ヵ月ぶりのプラス、前年比は0.1%(8月:▲3.7%)と5ヵ月ぶりのプラスと、物価高の向かい風を受けながらも持ち直した。2024年9月の外国人延べ宿泊者数は1,193万人泊(8月:1,324万人泊)、2019年同月比は44.4%(8月:同39.5%)、前年比は18.3%(8月:同24.9%)となった。円安の追い風を受けて、外国人延べ宿泊者数は好調を続けており、延べ宿泊者数全体を押し上げている。
2024年9月の日本人延べ宿泊者数は4,214万人泊(8月:5,174万人泊)となり、2019年同月比は4.0%(8月:同▲3.7%)と2ヵ月ぶりのプラス、前年比は0.1%(8月:▲3.7%)と5ヵ月ぶりのプラスと、物価高の向かい風を受けながらも持ち直した。2024年9月の外国人延べ宿泊者数は1,193万人泊(8月:1,324万人泊)、2019年同月比は44.4%(8月:同39.5%)、前年比は18.3%(8月:同24.9%)となった。円安の追い風を受けて、外国人延べ宿泊者数は好調を続けており、延べ宿泊者数全体を押し上げている。
2024年9月の客室稼働率は全体で61.9%(8月:同64.0%)、2019年同月差▲1.5%(8月:同▲5.4%)と、コロナ禍前の水準を下回っているが、前年同月差は2.2%(8月:同1.4%)とプラスで推移している。宿泊施設タイプ別客室稼働率をみると、旅館は38.2%、2019年同月差▲1.2%(8月:同▲6.4%)、リゾートホテルは57.3%、2019年同月差▲2.5%(8月:同▲7.9%)、ビジネスホテルは74.9%、2019年同月差▲1.4%(8月:同▲4.4%)、シティホテルは72.5%、2019年同月差▲6.8%(8月:同▲11.1%)、簡易宿所は29.7%、2019年同月差▲7.0%(8月:同▲7.6%)であった。2019年同月差は全てのタイプの宿泊施設でマイナス圏での推移が続いている。一方、前年同月差をみると、旅館が前年同月差0.3%、リゾートホテルが同3.9%、ビジネスホテルが同2.1%、シティホテルが同1.6%、簡易宿所が同2.3%といずれもプラスとなった。
2.延べ宿泊者数は東京都を中心に回復
8月の外国人延べ宿泊者数をみると、東京都は2019年比86.9%、大阪府41.0%と大幅に増加した結果、三大都市圏1では同50.0%の高い伸びとなった。しかし、地方では2019年比20.7%と三大都市圏に比べると増加幅は小さい。
日本人延べ宿泊者数が横ばい圏内で推移する一方、外国人延べ宿泊者数が全体を押し上げているが、外国人宿泊者数は特に大都市で増加している。今後も大都市へ外国人宿泊者が集中する傾向は継続することが予想される。
1 三大都市圏とは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の8都府県をいう
日本人延べ宿泊者数が横ばい圏内で推移する一方、外国人延べ宿泊者数が全体を押し上げているが、外国人宿泊者数は特に大都市で増加している。今後も大都市へ外国人宿泊者が集中する傾向は継続することが予想される。
1 三大都市圏とは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の8都府県をいう
3.中国人宿泊者数が緩やかに回復
外国人宿泊者数のうち、国別が分かる従業者数10人以上の施設でみると、2024年9月の中国人延べ宿泊者数は2019年比▲7.0%(8月:同▲9.9%)と、マイナス幅が縮小している。9月の訪日中国人数は2019年比▲20.4%だが、宿泊日数が増加したことで、延べ宿泊者数は訪日外客数を上回る速度で回復している。
中国では消費が弱い動きになっていることから、中国人延べ宿泊者数が停滞するリスクはあるが、コロナ禍前に比べて為替レートが円安の水準にあることが追い風となって、外国人延べ宿泊者数は増加を続けることが予想される。日本人の旅行需要は横ばい圏内での推移が見込まれるため、今後の日本全体の旅行需要はインバウンド需要に左右されるだろう。
中国では消費が弱い動きになっていることから、中国人延べ宿泊者数が停滞するリスクはあるが、コロナ禍前に比べて為替レートが円安の水準にあることが追い風となって、外国人延べ宿泊者数は増加を続けることが予想される。日本人の旅行需要は横ばい圏内での推移が見込まれるため、今後の日本全体の旅行需要はインバウンド需要に左右されるだろう。
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(2024年11月01日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
2021年4月 日本生命保険相互会社入社
2021年11月 ニッセイ基礎研究所へ
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
安田 拓斗のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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