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国際的なデジタル貿易と日本の赤字
経済研究部 主任研究員 高山 武士
- 本稿ではデジタル貿易における日本の状況と主要地域の特徴を概観した。日本の「デジタル貿易」は特に19年頃から赤字額が拡大している。
- 世界全体では、23年のサービス輸出は約7.9兆ドル(なお、財輸出は約25兆ドル)で、このうちデジタル輸出は2割強を占める。コロナ禍後、この比率はそれまでよりもやや上昇している。
- デジタル貿易の規模が大きい国は、アイルランド、インド、中国、米国、英国であり、特にアイルランドやインドは経済規模と比較してもデジタル輸出が大きい。オランダやドイツは日本と同様にデジタル貿易が赤字であり、赤字額も相対的に大きいが、アイルランドのデジタル収支が大幅な黒字であるため、EU全体として捉えると、EU域外に対するデジタル黒字となっている。
- アイルランドやインドの事例は日本のデジタル貿易の競争力を向上させる観点からは参考になりにくい。
(2024年08月28日「Weekly エコノミスト・レター」)
03-3512-1818
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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