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- ユーロ圏消費者物価(24年5月)-総合指数、コア指数ともに前年比で加速
2024年06月03日
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1.結果の概要:総合指数、コア指数ともに市場予想を上回り、前年比で加速
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2 日本の消費者物価指数のコアコアCPI、米国の消費者物価指数のコアCPIに相当するもの。ただし、ユーロ圏の指数はアルコール飲料も除いており、日本のコアコアCPIや米国のコアCPIとは若干定義が異なる。
2.結果の詳細:サービスインフレは前年比で再び4%超に
5月のHICP上昇率3(前年同月比)は全体で2.6%となり、4月(2.4%)から上昇した。「コア部分(=エネルギーと飲食料を除く総合)」も4月の2.7%から2.9%に上昇している。コア部分は23年7月(5.5%)をピークに9か月連続で低下していたが、5月は低下に歯止めがかかった。
以下、詳細を「コア部分」「エネルギー」「飲食料(アルコール含む)」の3つに分けて見ていく。
まず、コア部分である「エネルギーと飲食料を除く総合」の内訳を見ると、「エネルギーを除く財(飲食料も除く)」が3月1.1%→4月0.9%→5月0.8%と緩やかながら低下が続いている。「サービス」(エネルギーを除く)は3月4.0%→4月3.7%→5月4.1%と、再び4%台まで上昇している。前年同月比寄与度は、「財」が0.19%ポイント程度、「サービス」が1.69%ポイント程度と見られ、足もとの物価上昇の寄与はサービスが大部分を占める状況が続いている(前掲図表1)。
コア以外の部分では「エネルギー」が前年同月比で3月▲1.8%→4月▲0.6%→5月0.3%と5月は23年4月(2.4%)以来となる前年同月比プラスになった。エネルギーの前年同月比寄与度は0.04%ポイント程度と見られる。
以下、詳細を「コア部分」「エネルギー」「飲食料(アルコール含む)」の3つに分けて見ていく。
まず、コア部分である「エネルギーと飲食料を除く総合」の内訳を見ると、「エネルギーを除く財(飲食料も除く)」が3月1.1%→4月0.9%→5月0.8%と緩やかながら低下が続いている。「サービス」(エネルギーを除く)は3月4.0%→4月3.7%→5月4.1%と、再び4%台まで上昇している。前年同月比寄与度は、「財」が0.19%ポイント程度、「サービス」が1.69%ポイント程度と見られ、足もとの物価上昇の寄与はサービスが大部分を占める状況が続いている(前掲図表1)。
コア以外の部分では「エネルギー」が前年同月比で3月▲1.8%→4月▲0.6%→5月0.3%と5月は23年4月(2.4%)以来となる前年同月比プラスになった。エネルギーの前年同月比寄与度は0.04%ポイント程度と見られる。
「飲食料(アルコール含む)」は、前年同月比で2.6%(4月2.8%)とやや低下したが、個々のところは2%台半ばで横ばい推移となっている(図表3)。飲食料のうち加工食品の伸び率は2.9%(4月3.2%)と低下傾向が続く一方で、未加工食品は1.8%(4月1.2%)と2か月連続で上昇している。飲食料の前年同月比寄与度は0.57%ポイント程度(4月は0.55%ポイント)と見られる。
物価上昇の勢いをECBが公表する季節調整済系列で確認すると(図表4)、3か月移動平均後の3か月前比年率で総合指数が3.0%(4月3.4%)、コアが3.6%(4月3.6%)、エネルギーを除く財が0.1%(4月0.8%)、サービスが5.3%(4月5.2%)、飲食料が0.7%(4月1.1%)となった。物価上昇の勢いは総合指数、飲食料、財は減速したが、サービスはやや加速、コアで横ばいとなった。また、総合指数、コア、サービスは2%を上回っている状況が続いている。
物価上昇の勢いをECBが公表する季節調整済系列で確認すると(図表4)、3か月移動平均後の3か月前比年率で総合指数が3.0%(4月3.4%)、コアが3.6%(4月3.6%)、エネルギーを除く財が0.1%(4月0.8%)、サービスが5.3%(4月5.2%)、飲食料が0.7%(4月1.1%)となった。物価上昇の勢いは総合指数、飲食料、財は減速したが、サービスはやや加速、コアで横ばいとなった。また、総合指数、コア、サービスは2%を上回っている状況が続いている。
国別のHICP上昇率は、前年同月比で20か国中、上昇したのは11か国、残りの9か国は低下した(図表5)。また、5か国が物価目標の2%を下回っている。なお、前月比では20か国中17か国がプラスの伸び率となった(図表6)。
3 23年からはユーロ圏20か国のデータ、22年までは19か国のデータ(以降も特に断りがない限り同様)。
3 23年からはユーロ圏20か国のデータ、22年までは19か国のデータ(以降も特に断りがない限り同様)。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年06月03日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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