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気候指数 2023年データへの更新-日本の気候の極端さは、1971年以降の最高水準を更新
保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也
中国の合成指数は、2010年代以降上昇を続けており、2023年秋季には1.45(前年秋季は1.31)となっている。特に、海面水位指数が2010年代以降に大幅に上昇している。日本海側の境、浜田、西郷と、瀬戸内海沿岸の宇野の観測地点の、いずれでも上昇している。また、高温指数も2023年に急騰して2に迫る水準となっている。これらのことが、合成指数の上昇につながっている。
[2023年の各月の動向]
高温指数は、3月、8月、9月に非常に高い水準となった。一方、海面水位指数は、全般に高く推移し、特に6月と9月に高水準を付けた。その結果、両者が寄与する形で、3月と9月に合成指数が高い水準となった。なお、3月と4月に乾燥指数が上昇した点も要注目とみられる。
四国の合成指数は、2010年代以降上昇しており、2023年秋季には1.10(前年秋季は1.01)となっている。中でも、高温指数は2020年に1.5を超えて、高い水準に達している。また、海面水位指数も2023年に急騰した。湿度指数は、長らくマイナスで推移していたが、2010年代半ばにプラスに転じている。このことも、合成指数の上昇の要因となっている。
[2023年の各月の動向]
高温指数は、3月、8月、9月に非常に高い水準となった。一方、海面水位指数は、6月と9月に高水準を付けた。また、降水指数は、4月と8月に上昇した。湿度指数は、6月、8月、12月に高まった。その結果、これら4つの指数が寄与する形で、3月、6月、8月、9月に合成指数が高い水準となった。なお、1月、3月、4月に乾燥指数が上昇した点も要注目とみられる。
九州北部の合成指数は、2000年代半ばより徐々に上昇しており、2023年秋季には1.24(前年秋季は1.14)となっている。高温の指数は2023年に急騰して2に迫る水準となっている。また、長崎、福江、口之津といった観測地点の海面水位が上昇して、海面水位指数が高い水準で推移しており、合成指数の上昇につながっている。三大都市圏につぐ人口集中地域の九州北部でも、気候変動の影響があらわれつつある。
[2023年の各月の動向]
高温指数は、3月、8月、9月に非常に高い水準となった。一方、海面水位指数は、1月、5月、6月、9月に高水準を付けた。また、降水指数は、4月と5月に上昇した。その結果、これら3つの指数が寄与する形で、3月、5月、9月に合成指数が高い水準となった。なお、1月、3月、4月に乾燥指数が上昇した点も要注目とみられる。
九州南部の合成指数は、2010年頃までゼロ前後で推移してきたが、その後上昇して、2023年秋季には1.32(前年秋季は1.21)となっている。なかでも、海面水位指数は2010年代以降大きく上昇している。油津、鹿児島、枕崎といった観測地点で海面水位が継続的に上昇している。また、近年、高温指数は1を超えており、上昇傾向にある。湿度指数は、2010年代後半に急上昇した。これらのことが、合成指数の上昇につながっている。
[2023年の各月の動向]
高温指数は、9月に高い水準となった。一方、海面水位指数は、全般に高く推移し、特に4月、5月、6月、9月に高水準を付けた。また、降水指数と湿度指数は、6月と8月に上昇した。これら4つの指数が寄与する形で、6月、8月、9月に合成指数が高い水準となった。なお、1月に乾燥指数が上昇した点も要注目とみられる。
保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員
篠原 拓也 (しのはら たくや)
研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務
03-3512-1823
- 【職歴】
1992年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所へ
【加入団体等】
・日本アクチュアリー会 正会員
公式SNSアカウント
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