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- 宿泊旅行統計調査2023年6月~延べ宿泊者数はコロナ禍前の水準を回復~
2023年08月01日
1. 日本人延べ宿泊者数が全体を押し上げる
観光庁が7月31日に発表した宿泊旅行統計調査によると、2023年6月の延べ宿泊者数は4,626万人泊(5月:4,926万人泊)となった。前年同月比は36.5%(5月:同33.8%)、新型コロナウイルスの影響が出る前の2019年同月比でみると、1.0%(5月:同▲4.2%)となり、コロナ禍前の水準を上回った。
2023年6月の日本人延べ宿泊者数は3,683万人泊(5月:4,049万人泊)となり、2019年同月比は1.7%(5月:同▲2.8%)と3ヵ月ぶりにプラスに転じ、全体を押し上げた。
2023年6月の外国人延べ宿泊者数は943万人泊(5月:877万人泊)となり、2019年同月比は▲1.6%(5月:同▲9.9%)と4ヵ月連続でマイナス幅が縮小した。外国人延べ宿泊者数は2022年10月の水際対策緩和以降、回復傾向にある。水際対策はすでに撤廃されており、外国人延べ宿泊者数は引き続き回復することが予想される。
2023年6月の客室稼働率は全体で54.2%(5月:同56.6%)、2019年同月差▲6.4%(5月:同▲6.6%)と、2ヵ月連続でマイナス幅が縮小した。
宿泊施設タイプ別客室稼働率をみると、旅館は33.7%、2019年同月差▲3.0%(5月:同▲3.6%)、リゾートホテルは49.8%、2019年同月差▲5.6%(5月:同▲9.2%)、ビジネスホテルは68.7%、2019年同月差▲5.6%(5月:同▲7.2%)、シティホテルは68.9%、2019年同月差▲11.0%(5月:同▲12.1%)、簡易宿所は21.6%、2019年同月差▲7.6%(5月:同▲7.0%)であった。2019年同月差では、旅館、リゾートホテル、ビジネスホテル、シティホテルでマイナス幅が縮小、簡易宿所でマイナス幅が拡大した。
2023年6月の日本人延べ宿泊者数は3,683万人泊(5月:4,049万人泊)となり、2019年同月比は1.7%(5月:同▲2.8%)と3ヵ月ぶりにプラスに転じ、全体を押し上げた。
2023年6月の外国人延べ宿泊者数は943万人泊(5月:877万人泊)となり、2019年同月比は▲1.6%(5月:同▲9.9%)と4ヵ月連続でマイナス幅が縮小した。外国人延べ宿泊者数は2022年10月の水際対策緩和以降、回復傾向にある。水際対策はすでに撤廃されており、外国人延べ宿泊者数は引き続き回復することが予想される。
2023年6月の客室稼働率は全体で54.2%(5月:同56.6%)、2019年同月差▲6.4%(5月:同▲6.6%)と、2ヵ月連続でマイナス幅が縮小した。
宿泊施設タイプ別客室稼働率をみると、旅館は33.7%、2019年同月差▲3.0%(5月:同▲3.6%)、リゾートホテルは49.8%、2019年同月差▲5.6%(5月:同▲9.2%)、ビジネスホテルは68.7%、2019年同月差▲5.6%(5月:同▲7.2%)、シティホテルは68.9%、2019年同月差▲11.0%(5月:同▲12.1%)、簡易宿所は21.6%、2019年同月差▲7.6%(5月:同▲7.0%)であった。2019年同月差では、旅館、リゾートホテル、ビジネスホテル、シティホテルでマイナス幅が縮小、簡易宿所でマイナス幅が拡大した。
2. 日本人延べ宿泊者数は堅調に推移を続ける
日本人延べ宿泊者数は全国旅行支援が開始された2022年10月以降、堅調に推移している。全国旅行支援は2023年1月10日以降、割引率を40%から20%へ下げ、割引上限額を交通付宿泊旅行の場合は一泊5,000円、それ以外の場合は3,000円、クーポン券は平日2,000円、休日1,000円として運営されてきた。また、5月8日に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類へ引き下げられたことで、使用条件(ワクチン3回接種証明書もしくは陰性証明書の提出)は撤廃されている。
3. 外国人延べ宿泊者数は中国が団体旅行を解禁すればさらに回復する
2022年10月11日に個人旅行の解禁、短期滞在のビザ免除再開、一日あたりの入国者数の上限の撤廃など水際対策が緩和され、2023年4月29日に水際対策が撤廃されたことで、外国人延べ宿泊者数は回復してきた。
2023年6月には2019年比▲1.6%とほとんどコロナ禍前の水準を回復した。しかし、その内訳はコロナ禍前と現在とでは大きく異なっている。コロナ禍前は外国人観光客のおよそ3分の1を中国人観光客が占めていたが、中国政府が自国民の日本への団体旅行を解禁していないため回復が遅れている。
2023年6月の中国人延べ宿泊者数(従業員数10人以上の施設)は2019年比▲64.9%(5月:同▲75.9%)と韓国(同0.0%)、台湾(同▲1.7%)、アメリカ(同51.7%)、イギリス(同7.4%)など他の国・地域と比較すると回復が大幅に遅れている。
外国人延べ宿泊者数(従業者数10人以上の施設)の2019年比は2023年6月には全体が▲13.0%(5月:同▲17.8%)と4ヵ月連続でマイナス幅が縮小し、中国を除いた全体が同10.1%(5月:同3.1%)と2ヵ月連続でコロナ禍前を上回った。
水際対策が撤廃されたことや足もとの円安が追い風となって、今後も外国人宿泊者数は回復を続けることが予想される。中国政府が日本への団体旅行を解禁すれば、外国人延べ宿泊者数はさらに回復していくだろう。
2023年6月には2019年比▲1.6%とほとんどコロナ禍前の水準を回復した。しかし、その内訳はコロナ禍前と現在とでは大きく異なっている。コロナ禍前は外国人観光客のおよそ3分の1を中国人観光客が占めていたが、中国政府が自国民の日本への団体旅行を解禁していないため回復が遅れている。
2023年6月の中国人延べ宿泊者数(従業員数10人以上の施設)は2019年比▲64.9%(5月:同▲75.9%)と韓国(同0.0%)、台湾(同▲1.7%)、アメリカ(同51.7%)、イギリス(同7.4%)など他の国・地域と比較すると回復が大幅に遅れている。
外国人延べ宿泊者数(従業者数10人以上の施設)の2019年比は2023年6月には全体が▲13.0%(5月:同▲17.8%)と4ヵ月連続でマイナス幅が縮小し、中国を除いた全体が同10.1%(5月:同3.1%)と2ヵ月連続でコロナ禍前を上回った。
水際対策が撤廃されたことや足もとの円安が追い風となって、今後も外国人宿泊者数は回復を続けることが予想される。中国政府が日本への団体旅行を解禁すれば、外国人延べ宿泊者数はさらに回復していくだろう。
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経歴
- 【職歴】
2021年4月 日本生命保険相互会社入社
2021年11月 ニッセイ基礎研究所へ
(2023年08月01日「経済・金融フラッシュ」)
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