- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 資産運用・資産形成 >
- 投資信託 >
- つみたてNISAの買付は計画的に~2022年11月の投信動向~
コラム
2022年12月09日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
資金流入がやや鈍化
インデックス型の外国株式ファンドには、年末に向けた駆け込みの買いもあった?
その一方でインデックス型の外国株式ファンドは11月に2,800億円の資金流入と10月の3,200億円からやや減少したものの高水準であった。そもそも10月は月前半に米国株式の下落を受けて資金流入が底上げされていたのにもかかわらず、11月は10月からあまり鈍化しなかった。
インデックス型の外国株式ファンドへの資金流入が、11月も高水準でであった要因として2つのことが考えられる。まず、円高の進行である。11月は世界的に株式が上昇したが、その一方で為替市場では月初に1ドル148円台であったのが月末には139円になるなど、円高が急速に進行した。それに伴って、為替ヘッジしていない外国株式ファンドの基準価額は下落したため、これまで円安を嫌気して購入を控えていた投資家などから、円高を機に積極的な買いが入った可能性がある。
それに加えて、11月は年末に向けて駆け込み買付が発生することも、2つ目の要因としてあげられる。実際に2021年11月、12月(赤囲い)はインデックス型の外国株式ファンドへの資金流入が膨らんだ【図表2】。つみたてNISAの1口座あたりの平均買付額をみても、毎年、10-12月の第4四半期に買付が増える傾向があり、特に2021年は急増した【図表4】。つみたてNISAは年間40万円の買付枠を翌年以降に繰り越すことができない。しかも年途中に始める人も多いため、買付枠をできる限り使い切ろうと年末に買い増しする人が多く、この11月も買い増しする人がいた可能性が高い。
インデックス型の外国株式ファンドへの資金流入が、11月も高水準でであった要因として2つのことが考えられる。まず、円高の進行である。11月は世界的に株式が上昇したが、その一方で為替市場では月初に1ドル148円台であったのが月末には139円になるなど、円高が急速に進行した。それに伴って、為替ヘッジしていない外国株式ファンドの基準価額は下落したため、これまで円安を嫌気して購入を控えていた投資家などから、円高を機に積極的な買いが入った可能性がある。
それに加えて、11月は年末に向けて駆け込み買付が発生することも、2つ目の要因としてあげられる。実際に2021年11月、12月(赤囲い)はインデックス型の外国株式ファンドへの資金流入が膨らんだ【図表2】。つみたてNISAの1口座あたりの平均買付額をみても、毎年、10-12月の第4四半期に買付が増える傾向があり、特に2021年は急増した【図表4】。つみたてNISAは年間40万円の買付枠を翌年以降に繰り越すことができない。しかも年途中に始める人も多いため、買付枠をできる限り使い切ろうと年末に買い増しする人が多く、この11月も買い増しする人がいた可能性が高い。
積立投資家の増加は2022年に鈍化
インデックス型の外国株式ファンドへの流入額は概ね2,000億円を上回っているが、その一方で流入が多かった5月、10月でも3,200億円程度と2021年12月と同規模であった。つまり、2020年後半あたりから資金流入が急増してきたが、2022年に入ってから増加自体は一服してきている。このことから2021年までに積立投資を始めて2022年も続けている人が多いが、2022年に新たに積立投資を始める人自体は減ってきている可能性が高そうである。つみたてNISAの口座の増加数をみても2022年4-6月に制度開始以降で初めて前年同期を下回り、口座数の増加に鈍化の兆しがみられる1。
11月末に決定された「資産所得倍増プラン」では、目標として「5年間でNISA総口座数(一般・つみたて)を現在の1,700万口座から3,400万口座に倍増」が掲げられた。具体的な数値目標が掲げられたこと自体に大変意義のあることであり、実際に目標が達成できるかどうかは置いておいて、ぜひとも投資促進する政策を実現して、個人投資家のすそ野を広げて欲しい。ただ、2022年に入って資金流入の増加が一服しているインデックス型の外国株式ファンドの資金流入の推移をみても、やはり目標達成は簡単ではないといえる。特に関心が高い人ほど既にNISA制度を利用していることを踏まえると、今まで投資に関心が低かった人に訴求することが、今まで以上に求められるだろう。
1 詳しくは「数値目標は気にせず投資促進を~どうなる資産所得倍増プラン~」ご参照。
11月末に決定された「資産所得倍増プラン」では、目標として「5年間でNISA総口座数(一般・つみたて)を現在の1,700万口座から3,400万口座に倍増」が掲げられた。具体的な数値目標が掲げられたこと自体に大変意義のあることであり、実際に目標が達成できるかどうかは置いておいて、ぜひとも投資促進する政策を実現して、個人投資家のすそ野を広げて欲しい。ただ、2022年に入って資金流入の増加が一服しているインデックス型の外国株式ファンドの資金流入の推移をみても、やはり目標達成は簡単ではないといえる。特に関心が高い人ほど既にNISA制度を利用していることを踏まえると、今まで投資に関心が低かった人に訴求することが、今まで以上に求められるだろう。
1 詳しくは「数値目標は気にせず投資促進を~どうなる資産所得倍増プラン~」ご参照。
一部で外国債券を見直す動き?
また、国内株式ファンドは11月に400億円の資金流出に転じた。11月は株価が上昇する中、インデックス型を中心に利益確定売りが膨らんだ。特に日経平均株価が2万8,000円を超えた翌営業日の14日の資金流出が大きく、2万8,000円という水準が意識されていたことがうかがえる。
その一方で外国債券ファンドには11月に700億円の資金流入があり、10月の100億円の資金流出から転じた。あくまでもSMA専用ファンドの影響が大きかったが、SMA専用を除外しても11月は300億円の資金流入と10月の50億円から増加した。一部では外国債券投資が見直される動きがあるのかもしれない。
その一方で外国債券ファンドには11月に700億円の資金流入があり、10月の100億円の資金流出から転じた。あくまでもSMA専用ファンドの影響が大きかったが、SMA専用を除外しても11月は300億円の資金流入と10月の50億円から増加した。一部では外国債券投資が見直される動きがあるのかもしれない。
中国関連株ファンドが好調
(ご注意)当資料のデータは信頼ある情報源から入手、加工したものですが、その正確性と完全性を保証するものではありません。当資料の内容について、将来見解を変更することもあります。当資料は情報提供が目的であり、投資信託の勧誘するものではありません。
(2022年12月09日「研究員の眼」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1785
経歴
- 【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)
前山 裕亮のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/11 | 1月の投信爆買いの反動か?~2025年2月の投信動向~ | 前山 裕亮 | 研究員の眼 |
2025/02/12 | 成長投資枠、年初一括派が増加か?~2025年1月の投信動向~ | 前山 裕亮 | 研究員の眼 |
2025/02/07 | 新NISAは日本株式を押し上げたのか | 前山 裕亮 | 基礎研マンスリー |
2025/02/05 | 外国株式投信が非常によく売れた2024年 | 前山 裕亮 | ニッセイ年金ストラテジー |
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【つみたてNISAの買付は計画的に~2022年11月の投信動向~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
つみたてNISAの買付は計画的に~2022年11月の投信動向~のレポート Topへ