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中国経済:景気指標の総点検(2022年秋季号)-景気は緩慢ながら持ち直しつつあり、7-9月期成長率は3.3%前後へ

三尾 幸吉郎
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- 22年第2四半期(4-6月期)の国内総生産(GDP)は実質で前年同期比0.4%増と第1四半期(同4.8%増)を大幅に下回ることとなった。その主因はCOVID-19の第2波だった。その後、第3四半期COVID-19の新規感染(含む無症状)は第2四半期より遥かに少なく、死亡者もでていない。しかし、党大会(開幕は10月16日)が間近に迫る中で、中国政府はちょっとした感染に際しても厳格な防疫管理で対応しており、景気回復は緩慢なものに留まっている。
- 景気評価点を見ると(下表)、COVID-19の第2波が襲来した4月には景気が減速していることを示す2点(10点満点)に低下した。しかし、6・7月には景気が回復していることを示す9点・8点まで上昇し、8月にはその勢いが一服したことを示す4点に落ちた。需要面では消費の代表指標である小売売上高、投資の代表指標である固定資産投資、外需の代表指標である輸出の3つが揃って“✖”だった。供給面の指標では2つが“✖”、1つが“○”となり、その他では工業生産者出荷価格が“✖”となった以外の3つの指標が“〇”だった。
- なお、景気インデックス(鉱工業生産、サービス業生産、建築業PMIを合成加工して毎月の実質成長率を推計したもの)は、7月も8月も前年同月比3.3%増だった。第3四半期(7-9月期)の成長率が、その3.3%を上回るとすればインフラ投資がさらに加速した場合で、下回るとすれば消費が不振だった場合だろう。第3四半期の成長率は10月18日に発表される。
(2022年09月30日「Weekly エコノミスト・レター」)
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