- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 中国経済 >
- 中国も建国100周年を迎える頃には現役2人で高齢者を支える社会に!
中国も建国100周年を迎える頃には現役2人で高齢者を支える社会に!

三尾 幸吉郎
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- 中国国家統計局が公表した人口統計によると、2021年末の全人口は14億1260万人と前年末比わずかな増加に留まった。また、少子高齢化が進展しており、2021年の出生人口は1062万人で出生率は0.752%と建国以来最低水準を更新した一方、高齢者(65歳以上)が2億人を超え全人口に占める比率は14.2%に達した。そして、現役世代となる生産年齢人口(15~64歳)は2013年の10.1億人をピークに減少し始め、2020年には9.7億人となり、今後も減少傾向が続く見通しである。
- そして、中国が建国100周年を迎える21世紀半ばには、現役世代2人で高齢者1人を支える社会となりそうである。国連経済社会局人口部が発表した「世界人口予測2019」のデータを元に計算したところ、現在(2020年)は現役世代5.9人で高齢者1人を支える状況だが、2050年には現役世代2.3人で高齢者1人を支える状況になると見込まる。日本が1990年から30年間に経験した高齢化過程を、中国はこれから30年間で経験することになる。
- 日本では、高齢者施設などの箱モノや介護ロボットなどの研究開発が進んでいるのに加えて、ソーシャルワーカーの育成だけでなく高齢者向けの健康・娯楽などのサービスもすでに充実してきているので、日本で成功したモノ、サービス、ビジネスモデルは中国でも役立つ可能性が高い。高齢者向けビジネスは一筋縄ではいかないものの、中国政府が重点をおく分野には補助金・税制優遇などの施策やサポートを得られることが多いだけに、日本企業にとってチャンスと言えるだろう。
■目次
1――人口増加が止まった中国
2――少子高齢化が進展し現役世代人口が減少
3――建国100周年を迎える頃には現役2人で高齢者を支える社会に!
(2022年03月15日「保険・年金フォーカス」)
このレポートの関連カテゴリ
三尾 幸吉郎
三尾 幸吉郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/05/23 | 図表でみる世界の外為レート-世界各地の通貨をランキングすると、日本円はプラザ合意を上回るほどの割安で、人民元はさらに安い | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2025/04/15 | 図表でみる世界の民主主義-日本の民主主義指数は上昇も、世界平均は低下。世界ではいったい何が起きているのか? | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/12/16 | 図表でみる世界のGDP-日本が置かれている現状と世界のトレンド | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/07/30 | 図表でみる世界の人口ピラミッド | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
新着記事
-
2025年07月04日
米雇用統計(25年6月)-非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったほか、失業率が上昇予想に反して低下 -
2025年07月03日
ユーロ圏失業率(2025年5月)-失業率はやや上昇したが、依然低位安定 -
2025年07月03日
IAIGsの指定の公表に関する最近の状況(14)-19の国・地域からの60社全てのIAIGsのグループ名が公開された- -
2025年07月03日
BMIと体型に関する認識のズレ~年齢・性別による認識の違いと健康行動の関係 -
2025年07月03日
私的年金のカバレッジ拡大に向けて
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【中国も建国100周年を迎える頃には現役2人で高齢者を支える社会に!】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
中国も建国100周年を迎える頃には現役2人で高齢者を支える社会に!のレポート Topへ