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ユーロ圏消費者物価(22年7月)-総合指数は8.9%、コア部分も4.0%まで上昇
経済研究部 准主任研究員 高山 武士
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1.結果の概要:9%近い伸び率を記録
【総合指数】
・前年同月比は8.9%、市場予想1(8.7%)を上回り、前月(8.6%)から加速(図表1)
・前月比は0.1%、予想(▲0.1%)を上回ったが、前月(0.8%)からは減速
【総合指数からエネルギーと飲食料を除いた指数2】
・前年同月比は4.0%、予想(3.9%)を上回り、前月(3.7%)から加速(図表2)
・前月比は▲0.2%、前月(0.2%)からマイナスに転じた
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2 日本の消費者物価指数のコアコアCPI、米国の消費者物価指数のコアCPIに相当するもの。ただし、ユーロ圏の指数はアルコール飲料も除いており、日本のコアコアCPIや米国のコアCPIとは若干定義が異なる。
2.結果の詳細:コア部分も4%台まで上昇
以下、詳細を「コア部分」「エネルギー」「飲食料(アルコール含む)」の3つに分けて見ていく。
まず、コア部分である「エネルギーと飲食料を除く総合」の内訳を見ると、「エネルギーを除く財(飲食料も除く)」が5月4.2%→6月4.3%→7月4.5%、「サービス」(エネルギーを除く)が5月3.5%→6月3.4%→7月3.7%となり、いずれも加速した(前掲図表2)。
品目別には5月までのデータとなるが、娯楽業が4月3.6%→5月3.6%→6月4.4%、外食・宿泊業が4月5.9%→5月7.1%→6月7.9%と高い伸び率が続いている。また、エネルギー価格高騰の影響を受けて、光熱費(4月15.9%→5月16.3%→6月16.9%)や輸送(4月13.0%→5月14.0%→6月14.4%)が2桁の伸び率が続いている。家具も4月5.0%→5月5.9%→6月6.5%と加速が続いており、物価上昇圧力の裾野は広い。
コア以外の部分では「エネルギー」が前年同月比で5月39.2%→6月41.9%→7月39.7%となった。7月は前月比で0.4%(6月は3.4%)となり、エネルギー価格の水準もじわじわと上昇している(図表3)。なお、前年同期比の寄与度では3.94%ポイント程度(6月は4.19%ポイント)と見られる(前掲図表1)。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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(2022年08月01日「経済・金融フラッシュ」)
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