- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 新興国経済 >
- ロシアGDP(2021年7-9月期)-前期比でマイナス成長に転じる
2021年12月16日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1.結果の概要:前年比で伸び率鈍化
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2.結果の詳細:コロナ禍の影響が再び大きくなり、インフレや地政学的なリスクも高まる
今回の結果は、11月17日に公表されていた予備推計値(4.3%)と同じだった。ロシアでは20年7-9月期の成長率がコロナ禍の影響で▲3.5%と落ち込んでいたため、7-9月期の伸びはベース効果により押し上げられている面がある。コロナ禍の影響がなかった2年前と比較すると7-9月期は2年前比0.6%(4-6月期は同1.8%)と減速している。
産業別の伸び率を2年前比で見ると(図表3)、大分類では第一次産業(▲3.9%)・第二次産業(▲0.4%)がマイナスで、第三次産業(金融・不動産が6.9%、その他が1.8%)がプラスだった。第二次産業ではシェアの大きい製造業が3.3%と4-6月期(2.4%)から成長を加速させているが、次いでシェアの大きい鉱業が▲7.7%と大幅なマイナスとなった。一方、第三次産業では金融が18.7%と伸び率が高い。ただし、飲食・居住が▲7.1%、芸術・娯楽が▲6.8%、自家利用1が▲27.6%とマイナス幅が大きい。7-9月期はロシアでは新型コロナ感染者数が高めの水準で推移しており、対面サービス産業を中心に回復が鈍化したと見られる(ロシアではその後、感染の急増に対応するため10月30日から11月7日まで国内企業・学校を休みにする非労働日を導入した)。
産業別の伸び率を2年前比で見ると(図表3)、大分類では第一次産業(▲3.9%)・第二次産業(▲0.4%)がマイナスで、第三次産業(金融・不動産が6.9%、その他が1.8%)がプラスだった。第二次産業ではシェアの大きい製造業が3.3%と4-6月期(2.4%)から成長を加速させているが、次いでシェアの大きい鉱業が▲7.7%と大幅なマイナスとなった。一方、第三次産業では金融が18.7%と伸び率が高い。ただし、飲食・居住が▲7.1%、芸術・娯楽が▲6.8%、自家利用1が▲27.6%とマイナス幅が大きい。7-9月期はロシアでは新型コロナ感染者数が高めの水準で推移しており、対面サービス産業を中心に回復が鈍化したと見られる(ロシアではその後、感染の急増に対応するため10月30日から11月7日まで国内企業・学校を休みにする非労働日を導入した)。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年12月16日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/05/01 | ユーロ圏GDP(2025年1-3月期)-前期比0.4%に加速 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/23 | IMF世界経済見通し-トランプ関税で世界成長率は3%割れに | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/18 | ECB政策理事会-トランプ関税を受け6会合連続の利下げ決定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/16 | 英国雇用関連統計(25年3月)-緩やかながらも賃金上昇率の減速傾向が継続 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年05月01日
日本を米国車が走りまわる日-掃除機は「でかくてがさつ」から脱却- -
2025年05月01日
米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い -
2025年05月01日
米GDP(25年1-3月期)-前期比年率▲0.3%と22年1-3月期以来のマイナス、市場予想も下回る -
2025年05月01日
ユーロ圏GDP(2025年1-3月期)-前期比0.4%に加速 -
2025年04月30日
2025年1-3月期の実質GDP~前期比▲0.2%(年率▲0.9%)を予測~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【ロシアGDP(2021年7-9月期)-前期比でマイナス成長に転じる】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ロシアGDP(2021年7-9月期)-前期比でマイナス成長に転じるのレポート Topへ