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パンデミックがアジア太平洋の消費者に与えた影響-保険への関心の高まりとデジタルアクセスの急増

保険研究部 上席研究員 兼 気候変動リサーチセンター 気候変動調査部長 有村 寛
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1――はじめに
ここでは、その概要について紹介したい。
なお、当調査は、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、タイ、シンガポール、ベトナム、ニュージーランド、韓国の12か国において実施1されており、特段の記載がない場合はそれらの全ての国を、「新興諸国」としている場合は、うち中国、インド、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムの6か国を指す。
1 2020年(4月~6月)調査では、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、タイ、シンガポール、ベトナムの10か国。2021年(1月~2月)調査では、同10か国に加え、ニュージーランドと韓国を加えた。2021年調査の回答者数は7000名であった。2021年6月3日付シグマレポート“One year on: how COVID-19 has impacted consumer views on insurance in Asia Pasific”P.3
2――パンデミックを受けた不安の高まり
3――オンラインチャネルを通じた保険加入の急増
2 スイス再保険の同レポートP.9によれば、2019年時点では、日本、香港、シンガポールにおけるデジタルチャネルを通じた保険加入は、保険料ベースでいずれも5%に満たなかった、とされている。
4――保険会社に改善を求める点
5――おわりに
新型コロナウイルスが世界に与えた影響は極めて大きいものであったが、健康への意識や、生保・医療保険ニーズの高まりも見られ、生命保険会社にとっては、追い風となっている部分もあるものと考えられる。
また、対面でのやりとりの制限を受け、デジタルアクセスについての意識や、ニーズが急速かつ、著しく高まっていることもわかった。今後も、この傾向は継続するものと考えられるが、一方で、シンガポールにおいては、商品種類や手続き場面の違いにもよるが、デジタルアクセスよりも人を介したサービスを望む声も根強い、との調査結果も公表されている。3
新興諸国を含むアジア太平洋地域の保険市場は、引き続き高進展が予想されており、オンライン化含め、著しく変化を続けている。
今後も引き続き、動向について注視していきたい。
3 2021年9月17日付 MoneySmart's Insurance White paper 2021 “Bots vs Bodies”
(2021年11月05日「保険・年金フォーカス」)
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03-3512-1822
- 【職歴】
1989年 日本生命入社
1990年 ニッセイ基礎研究所 総合研究部
1995年以降、日本生命にて商品開発部、法人営業企画部(商品開発担当)、米国日本生命(出向)、企業保険数理室、ジャパン・アフィニティ・マーケティング(出向)、企業年金G等を経て、2021年 ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月より現職
2023年~ 大阪経済大学経済学部非常勤講師
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