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- 米国22年度予算編成の行方-民主党内の対立も絡み、政治の機能不全が深刻化。燻る連邦政府閉鎖、米国債デフォルトリスク
2021年10月27日
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■要旨
- 米国では10月から新会計年度(22年度)がスタートした。もっとも、バイデン政権が実現を目指す成長戦略の審議の遅れに絡んで予算編成作業は難航しており、現在は12月3日を期限とする暫定予算で凌ぐ状況となっている。
- バイデン政権が実現を目指す成長戦略のうち、インフラ投資については約5,500億ドル規模の「インフラ投資と雇用法」を上院が8月11日に可決し、下院での採決を待つ状況となっている。
- 一方、子育て支援や気候変動対策等については、財政調整措置を活用して与党民主党の過半数で3.5兆ドル規模の政策を実現するための予算決議を上下院で8月下旬に可決し、財政調整法(「ビルドバックベター法」)の策定作業が進められている。
- もっとも、「ビルドバックベター法」の歳出規模を巡って、過半数を維持するために1人の反対も許されない上院で、一部の民主党議員が歳出規模や財源について反対したことから、現在は2兆ドル規模への縮小に向けた法案の見直し作業が続けられており、本稿執筆(10月27日)時点で民主党内の合意は得られていない。
- 12月3日の暫定予算の期限まで審議日数が限られる中で議会には歳出法案に加え、米国債のデフォルトを回避するため、法定債務上限引の処理も求められており、予断を許さない状況が続いている。現状で可能性は低いとみられるものの、当面は連邦政府機関の一部閉鎖やデフォルトリスクは燻ろう。
(2021年10月27日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
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