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コラム
2021年07月16日
イスラエルの正常化
![(図表2)イスラエルのワクチン接種とコロナ禍の状況](https://www.nli-research.co.jp/files/topics/68291_ext_15_1.jpg?v=1626424075)
イングランドの正常化
![(図表3)英国のワクチン接種とコロナ禍の状況](https://www.nli-research.co.jp/files/topics/68291_ext_15_2.jpg?v=1626424075)
イングランドの全面的な制限解除は当初は6月21日に実施する予定であったが、デルタ株の流行を受けて完全緩和を7月19日まで延期していた。ワクチン接種のための時間を稼ぎ、7月19日以降は規制がほぼ全面解除され、イングランドでもマスク着用義務制限はなくなる(人混みでの着用「推奨」となる、図表3)。
このようにイスラエルもイングランドも、ワクチンの恩恵を受けてこの半年でほぼ全面的な制限解除までたどり着いている(なお、現時点では英国でもイングランド以外の地域は全面解除に慎重姿勢である)。しかし、まだ経済再開のスタート地点である。今後の課題は、経済への活動制限を講じず、発生しうる入院者や重症者に医療を提供し続け、医療崩壊を避けられるかという点になる。
イスラエルでは足もとでは感染者数には再び増加の兆しが見られる。重症者や死亡者が低水準にあるため、行動制限の強化などは講じられていないが、6月25日からは再び屋内のマスク着用が義務化された。イスラエル保健省は同国で接種されているファイザー製の感染予防効果が94%から64%に低下したと公表しており、ワクチンが普及しても、感染力が高いとされるデルタ株の流行や感染予防策を講じないままの接触増加は、感染者を大きく増やしてしまう恐れがあると言えそうだ。イングランドでは入院者にも増加の兆しが見られる。
オランダではイスラエルや英国よりワクチン接種は遅かったものの(前掲図表1参照)、6月26日からソーシャルディスタンスの確保を除く行動制限のほぼ全面解除に踏み切り、その後に感染急拡大を受けて7月10日から飲食店の営業時間制限が再導入されることになった。
ワクチン接種が進む国ではコロナ禍克服への大きな前進が見られるが、今後医療崩壊リスクを高めずに、経済活動が続けられるかにはまだ不透明な部分も残る。道のりはまだ半ばと言える。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年07月16日「研究員の眼」)
![](https://www.nli-research.co.jp/files/topics/35_ext_01_0.jpeg?v=1585725990)
03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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