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2021年07月16日
英国雇用関連統計(6月)-雇用環境は着実に改善
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1.結果の概要:失業率は横ばい
7月15日、英国国家統計局(ONS)は雇用関連統計を公表し、結果は以下の通りとなった。
【6月】
・失業保険申請件数1は前月(243.69万件)から11.48万件減の232.22万件となった(図表1)。
・申請件数の雇用者数に対する割合は5.8%となり、前月(同6.0%)から下落した。
【5月(3-5月の3か月平均)】
・失業率は4.8%で前月(4.8%)からと同じ、市場予想2(4.7%)より悪かった(図表1)。
・就業者は3218.0万人で3か月前の3215.5万人から2.5万人の増加となった。
増減数は前月(6.1万人)から減少、市場予想(+9.1万人)も下回った。
・週平均賃金は、前年同期比+7.3%で前月(+5.7%)から加速、市場予想(+7.1%)も上回った(図表2)。
1 求職者手当(JSA:Jobseekerʼs Allowance)、国民保険給付(National Insurance credits)を受けている者に加えて、主に失業理由でユニバーサルクレジット(UC)を受給している者の推計数の合算。なお、UCはJSAより幅広い求職手当てであり、失業者数を示す統計としては過大評価している可能性がある。このため、ONSは失業保険等申請件数について公式統計とはしておらず実験統計という位置付けで公表している。ただし、公表日の前月のデータを入手できるため、速報性の高さという利点がある。
2 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2.結果の詳細:求人数や給与所得者データは雇用環境のさらなる改善を示唆
まず、失業保険申請件数と同じく6月のデータとして公表されている求人数および給与所得者数を確認すると、求人数は21年4-6月の平均で86.2万件とコロナ禍前の水準まで改善している(図表3)。6月単月(未季節調整値)の求人数も、96.2万人とかなり高い水準となっている。
給与所得者データ3を見ると、6月の給与所得者は2885.8万人で5月から35.6万人増えた。今回公表値では、20年12月以来7か月連続の増加となり、増加幅もここ2か月で急拡大している(図表4)。また、5月・6月は全体の増加数の約3分の1がコロナ禍の影響が大きかった居住・飲食・芸術・娯楽業であった。流出入のデータからも、この2か月で一気に流入が増えたことが分かり、経済活動再開(イングランドでは4月12日に屋外飲食解禁、5月17日に店内飲食解禁)によって再雇用などの動きが顕在化してきたことがうかがえる(図表5)。
月あたり給与額(中央値)については前年同月比+7.5%で4月(9.8%)をピークに2か月連続で減速したものの、ベース効果を排除した2年前比は+8.7%で5月(8.3%)より加速している。
給与所得者データ3を見ると、6月の給与所得者は2885.8万人で5月から35.6万人増えた。今回公表値では、20年12月以来7か月連続の増加となり、増加幅もここ2か月で急拡大している(図表4)。また、5月・6月は全体の増加数の約3分の1がコロナ禍の影響が大きかった居住・飲食・芸術・娯楽業であった。流出入のデータからも、この2か月で一気に流入が増えたことが分かり、経済活動再開(イングランドでは4月12日に屋外飲食解禁、5月17日に店内飲食解禁)によって再雇用などの動きが顕在化してきたことがうかがえる(図表5)。
月あたり給与額(中央値)については前年同月比+7.5%で4月(9.8%)をピークに2か月連続で減速したものの、ベース効果を排除した2年前比は+8.7%で5月(8.3%)より加速している。
最後に週次データを確認すると(図表6)、休業者が5月後半に300万人前後まで減少し、コロナ禍前の休業者水準(250万人前後)にかなり近づいてきた。イングランドでは7月19日にほとんど全ての経済活動制限の解除が予定されている。労働時間などコロナ禍前の水準まで距離のある指標もあるが、このまま経済活動の正常化が進めば、政府の雇用維持政策が予定通り9月末に終了しても雇用環境の急悪化は避けられる状況が見えてきたと言えるだろう。
3 歳入関税庁(HRMC)の源泉徴収情報を利用した実験統計。直近データは利用可能な情報の85%ほどを集計して算出。
3 歳入関税庁(HRMC)の源泉徴収情報を利用した実験統計。直近データは利用可能な情報の85%ほどを集計して算出。
1 人の生死に係るような終身保険、定期保険など生命保険を第1分野、自動車保険や火災保険などの損害保険を第2分野というのに続き、医療保険、介護保険など、その中間でどちらともいえないものを第3分野という。現在は生命保険会社、損害保険会社両方で扱える。
(2021年07月16日「経済・金融フラッシュ」)
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