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- 7月8日、欧州中央銀行(ECB)は金融政策の戦略見直しについて公表した。
- ECBが公表した内容は、「金融政策戦略の声明」および「金融政策戦略の概要」である。また、同時に金融政策戦略に気候変動対応を含める際の行動計画も公表した。
- 金融政策戦略の声明のポイントは以下の通り。
【ECBの新金融政策戦略】
(1) 外部環境の大きな変化により金融政策の実施には課題がもたらされている
(2) ECBの金融政策はEU一次法により規定・拘束され、主要目的は物価安定の維持である
(3) 物価安定目標の評価指標としてはHICPが適切であるが、帰属家賃も考慮する
(4) インフレ目標を0%より高く設定することでバッファーを設けることは重要である
(5) インフレ目標は「中期的に2%」が最良で、上下(正負)の乖離は対称的に扱う
(6) 金利に実効的な下限があるため、負の乖離には強力・持続的な手段が必要とされる
(7) 金融政策戦略は中期志向であり、短期的な乖離は許容される
(8) ECBはインフレ率を中期的に2%で安定させるよう金融政策を実施することをコミットする
(9) 金融政策の決定は比例性・潜在的な副作用を含む関連要因の総合評価に基づき実施する
(10) 気候変動は物価安定に大きな意味を持ち、金融政策評価に気候変動要因を包括的に組み込む
(11) 金融政策の決定内容に関する情報伝達は新戦略を反映するようになされる
(12) 金融政策戦略は定期的に評価し、次回は2025年に行う予定
■目次
1――概要
2――新戦略の評価:タイミングはサプライズだが、内容は想定内
3――金融政策戦略の声明
4――記者会見でのやりとり
5――気候変動に関する行動計画
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