- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 日本経済 >
- キャッシュレス化による経済成長への波及効果について考える-VARモデルによる日本のキャッシュレス化に関する分析
キャッシュレス化による経済成長への波及効果について考える-VARモデルによる日本のキャッシュレス化に関する分析

金融研究部 金融調査室長・年金総合リサーチセンター兼任 福本 勇樹
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- キャッシュレス化には現金を持ち運ぶ必要がなくなるなど、決済インフラの高度化によって社会全体が効率化するため、経済成長と何かしらの関連性があることが想定される。
- 経済成長に対する波及経路という意味で、キャッシュレス化には「消費が活性化して短期的に実質GDPが上昇する」効果と、「技術革新や雇用・投資が増えることで長期的に実質GDPが上昇する」効果があると考えられる。
- いくつかの先行研究によると、ATMやカード決済などの決済インフラが整っている先進国では前者の効果が相対的に大きくなり、決済インフラが発展途上にある新興国では後者の効果が相対的に大きくなるとの指摘がある。
- 日本のキャッシュレス化による経済成長に対する効果について定量分析を行ったところ、キャッシュレス化には実質GDPや物価を上昇させる効果があることが確認できた。
- ただし、キャッシュレス化の実質GDPや物価に対するプラスの効果は約1年間で消失するため、キャッシュレス決済を増やすような政策で経済成長を目指すような方法論だと、定期的に消費を刺激するような施策を導入する必要性に迫られる。
- 人口減少社会にある日本においては、技術革新を促進して潜在成長率を高め、労働者一人あたりの生産性を高めていくような施策も組み合わせていくことが経済成長につなげていくという意味で効果的ではないかと考えられる。
■目次
1――はじめに
2――キャッシュレス化による経済成長への波及効果に関する理論的整理
1|貨幣数量説
2|コブ・ダグラス型生産関数
3――日本におけるキャッシュレス化の経済成長への波及効果
1|日本のキャッシュレス化の進展状況
2|VARモデルを用いた分析結果
付表1:2009年1月~2021年3月の四半期データから計算したインパルス応答関数
付表2:2009年1月~2014年3月の四半期データから計算したインパルス応答関数
(2021年07月01日「基礎研レポート」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1848
- 【職歴】
2005年4月 住友信託銀行株式会社(現 三井住友信託銀行株式会社)入社
2014年9月 株式会社ニッセイ基礎研究所 入社
2021年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・経済産業省「キャッシュレスの普及加速に向けた基盤強化事業」における検討会委員(2022年)
・経済産業省 割賦販売小委員会委員(産業構造審議会臨時委員)(2023年)
【著書】
成城大学経済研究所 研究報告No.88
『日本のキャッシュレス化の進展状況と金融リテラシーの影響』
著者:ニッセイ基礎研究所 福本勇樹
出版社:成城大学経済研究所
発行年月:2020年02月
福本 勇樹のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/21 | 日本国債市場は市場機能を回復したか-金融正常化における価格発見機能の構造変化 | 福本 勇樹 | 基礎研レポート |
2025/04/08 | 決済デジタル化は経済成長につながったのか-デジタル決済がもたらす新たな競争環境と需要創出への道筋 | 福本 勇樹 | 基礎研マンスリー |
2025/04/03 | 家計債務の拡大と老後に向けた資産形成への影響 | 福本 勇樹 | ニッセイ年金ストラテジー |
2025/03/26 | 決済デジタル化は経済成長につながったのか-デジタル決済がもたらす新たな競争環境と需要創出への道筋 | 福本 勇樹 | 研究員の眼 |
新着記事
-
2025年05月01日
日本を米国車が走りまわる日-掃除機は「でかくてがさつ」から脱却- -
2025年05月01日
米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い -
2025年05月01日
米GDP(25年1-3月期)-前期比年率▲0.3%と22年1-3月期以来のマイナス、市場予想も下回る -
2025年05月01日
ユーロ圏GDP(2025年1-3月期)-前期比0.4%に加速 -
2025年04月30日
2025年1-3月期の実質GDP~前期比▲0.2%(年率▲0.9%)を予測~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【キャッシュレス化による経済成長への波及効果について考える-VARモデルによる日本のキャッシュレス化に関する分析】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
キャッシュレス化による経済成長への波及効果について考える-VARモデルによる日本のキャッシュレス化に関する分析のレポート Topへ