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貿易統計20年9月-7-9月期の外需寄与度は前期比2.8%(年率11.7%)の大幅プラスに
経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎
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1.輸出の減少幅が縮小
輸出の内訳を数量、価格に分けてみると、輸出数量が前年比▲7.7%(8月:同▲14.9%)、輸出価格が前年比3.0%(8月:同0.1%)、輸入の内訳は、輸入数量が前年比▲8.4%(8月:同▲11.6%)、輸入価格が前年比▲9.6%(8月:同▲10.4%)であった。
2.米国向け輸出の持ち直しが鮮明に
20年7-9月期の地域別輸出数量指数を季節調整値(当研究所による試算値)でみると、米国向けが前期比41.7%(4-6月期:同▲37.2%)、EU向けが前期比5.5%(4-6月期:同▲25.9%)、アジア向けが前期比4.9%(4-6月期:同▲8.8%)、中国向けが前期比9.1%(4-6月期:同6.6%)、全体では前期比12.8%(4-6月期:同▲20.8%)となった。

世界的な経済活動の再開を受けて、輸出は最悪期を脱した。ただし、世界的に新型コロナウイルス感染収束が見えない中で、経済活動の水準が元に戻るまでには時間を要するため、先行きの輸出は回復ペースが鈍化することが予想される。
一方、20年7-9月期の輸入数量指数(当研究所による試算値)は前期比▲5.5%(4-6月期:同4.6%)と2四半期ぶりに低下した。国内需要が急速に落ち込む中でもパソコン、携帯電話、マスクなどの消費財が増加した4-6月期の反動や国内需要の回復ペースの鈍さを反映したものと考えられる。
3.7-9月期の外需寄与度は前期比2.8%の大幅プラスに
当研究所では、鉱工業生産、建築着工統計等の結果を受けて、10/30のweeklyエコノミストレターで20年7-9月期の実質GDP成長率の予測を公表する予定である。現時点では、外需が成長率を大きく押し上げることに加え、緊急事態宣言の解除を受けて民間消費などの国内需要も増加することから、前期比年率20%近い高成長を予想している。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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(2020年10月19日「経済・金融フラッシュ」)
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