2020年05月11日

フォーミュラリーの活用-医薬品の選択をスムーズに行うには?

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也

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■要旨

近年、医療費の増大が進んでいる。その要因の1つとして、薬剤費があげられることがある。薬剤費を減らすために、薬効や安全性が新薬と同等で、新薬よりも低価格の後発薬を利用する動きが広がっている。

後発薬の導入の促進に向けて、フォーミュラリーの活用が注目されている。これは、医薬品の選択のための使用指針で、欧米では浸透しているものだ。日本でも、一部で導入の動きが始まっている。

本稿では、フォーミュラリーについて、その特徴や、導入にあたっての課題をみていくこととする。

■目次

1――はじめに
2――フォーミュラリーとは
  1|フォーミュラリーとは、医学的妥当性や経済性を踏まえた医薬品の使用指針
  2|フォーミュラリーでは、後発品が第一選択薬として定められることが多い
  3|フォーミュラリー導入のメリットは、有効性・安全性に秀でた医薬品の使用
  4|医薬品は有効性と安全性をもとに処方することが前提
3――フォーミュラリーの種類と導入の流れ
  1|地域フォーミュラリーは導入の難易度が高い
  2|フォーミュラリーの作成・改定は病院内の小委員会で検討される
4――アメリカにおけるフォーミュラリーの略史
5――日本におけるフォーミュラリーの導入
  1|日本では、院内フォーミュラリーの導入が先行している
  2|日本でのフォーミュラリー導入は、まだ始まったばかり
6――診療報酬への評価反映は見送り
7――おわりに (私見)
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保険研究部   主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員

篠原 拓也 (しのはら たくや)

研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1992年 日本生命保険相互会社入社
     2014年 ニッセイ基礎研究所へ

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員

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